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松井えり菜

アーティスト

桂 由美

ブライダルファッションデザイナー

今回でカンバセーションズには2回目の登場となるアーティストの松井えり菜さん。前回は世界的なバービーコレクターとして知られる関口泰宏さんにインタビューをした松井さんが、今回インタビュー相手として挙げてくれたのはブライダルファッションデザイナー、桂由美さん。日本におけるブライダルファッションデザイナーの草分けとして世界的に活躍する桂さんに、いま公私共にドレスに対して強い興味を示している松井さんが迫ります。

4. インスピレーション源は何ですか?

桂 由美 

接客をしている時や、ファッションショーでのモデルの反応などを参考に考えていくこともありますが、一方で、マーケットとは関係なく自分がやってみたいというのもあるんです。

Q.私のパリの友人に、オートクチュールデザイナーをしているマウリツィオ・ガランテさんという方がいるんですね。マウリツィオさんは、忍者の鎖帷子をモチーフにした作品なども作っていて、日本からインスパイアされることも多いんですが、桂さんの作品にもヨーロッパのドレス文化と日本文化のDNAが混ざり合っている感じがします。

桂:最近私は友禅にこだわっていて、パリで発表し、販売も行っているんですよ。パリのお店はブライダルだけではなく、オートクチュールのお店なので、色んなことをやっているんです。パリには山ほどデザイナーがいるので、その中であえて私が何かをするなら、日本の伝統技術を活かしたものを作りたいと思い、友禅をやっているんです。

Q.友禅のドレスにこんなフェザーがついているなんて斬新だし、パリジェンヌも好きそうですね! 桂さんは、スワロフスキーなどにしても現代的なものを使われていますし、素材に対するこだわりというのも見習わなきゃいけないなと思っています。伝統的でありながら、現代的でもあるというのが素晴らしいと感じるのですが、発想のもとにはどんなものがあるのですか?

桂:例えば、新しく開発された素材などに触れる機会がある時に、この素材をこう使ったらどうなるだろうとイメージを膨らませていくことは多いです。レンタルのドレスやプレタクチュールなどに関しては、接客をしている時や、ファッションショーでのモデルの反応などを参考にしながらデザインを考えていきます。これらはセールスのことを考えるという意味で大切なんですね。例えば、日本人はトレーンが長くゴージャスなドレスが好きですが、欧米だと結婚式の終わりにみんなでダンスをするので、踊りにくいデザインのドレスはなかなか売れない。マーケットというのはその国の習慣などによって変わってくるんですね。一方で、マーケットとは関係なく自分がやってみたいというのもあります。例えば、昨年LEDで光るドレスというものを発表したんですが、こういうものはたとえ売れなくても自分がやりたいことなんです。今年はこれをさらに発展させたものをシンガポールで発表する予定です。

Q.オートクチュールというのは、人目を引いたり、華やかな気持ちにさせたり、既存服とは違う概念で作られていますよね。最近の現代アートはコンセプチュアルな作品が主流になっていますが、私の中には桂さんのドレスこそが現代アートだという印象があるし、その辺りに凄く惹かれているんだと思います。

桂:そういって頂けるとうれしいです。昨年LEDで光るドレスというものを発表したんですが、例えば、こういうものはたとえ売れなくても自分がやりたいことなんです。今年はこれをさらに発展させたものをシンガポールで発表する予定です。

Q.このLEDのドレスなんかまさに現代アートと同じですね! 新作もとても楽しみにしています!<インタビュー終わり>

もっと知りたい人は…

  • 松井えり菜 

    松井えり菜

    アーティスト

    岡山県出身。2004年に自画像『えびちり大好き』でGEISAI#6の金賞を受賞。同作品はカルティエ現代美術館のコレクションとして収蔵される。多摩美術大学油絵科卒業の後、東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻を修了。現在はスペインのジョアン・ミロ美術館での個展をはじめとして海外での展示も多く、またNTTドコモやモレスキン主催の展覧会に参加するなど活動の幅は広い。

  • 桂 由美 

    桂 由美

    ブライダルファッションデザイナー

    東京生まれ。共立女子大学卒業後、フランスへ留学。1964年日本初のブライダルファッションデザイナーとして活動開始。日本のブライダルファッション界の第一人者であり、草分け的存在。パリオートクチュールコレクションをはじめ、世界22か国でブライダルショーを開催し、ブライダルの伝道師とも呼ばれている。また、多くの著名人のウエディングドレスをデザインすることでも知られ、最近ではNHKドラマ「あまちゃん」での最終回の挙式シーンで婚礼衣装を手がけるなど多岐にわたり活躍中。10月14日に発足するアジアオートクチュール協会ではコシノジュンコ氏とともに創立メンバーに選ばれた。