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松浦孝行

ローカルプランナー

高平大輔

映像ディレクター

今回インタビュアーを務めてくれるのは、旅行雑誌の編集、地域プロモーションのディレクションなどの仕事を経て、現在は宮城・仙台の伝統工芸の魅力を伝えるプロジェクト「手とてとテ」にプランナーとして携わっている松浦孝行さん。そんな松浦さんがインタビューするのは、仙台を拠点とする映像ディレクターとしてさまざまな作品を制作し、「手とてとテ」のディレクターも務める高平大輔さん。震災以降は、ドキュメンタリー映像の制作でも注目されている高平さんに、松浦さんが聞きたいこととは?

2. 影響を受けた映像作家は誰ですか?

高平大輔 

僕は90年代に青春を過ごした世代で、映画が大好きだったので、一番好きな映像作家は、映画監督のウォン・カーウァイです。

Q.先ほど紹介して頂いた「海の盆」や「蕪栗沼ふゆみずたんぼ」をはじめ、高平さんの映像には、脳裏に焼き付くようなシーンがあります。撮影をしていて、そういう瞬間が撮れた時に手応えを感じたり、背筋がゾクゾクしたりすることはあるんですか?

高平:僕が震災以降に関わっているプロジェクトというのは、それまで好きだったものが失くなってしまったとか、「喪失」から始まっているものが非常に多いんですね。だから、そうした昔の名残を捕まえられた瞬間や、撮影をしている被写体の人たちがずっと執着しているもの、最も信じているものが見えた瞬間などには、やはり特別な感覚になります。また、撮影の時以上に感動する瞬間が多いのは編集をしている時で、編集マンと一緒に感動して半泣きするようなこともありましたね(笑)。

Q.少し話が変わりますが、高平さんがこれまでに影響を受けた映像作家を教えて下さい。

高平:僕は90年代に青春を過ごした世代で、映画が大好きだったので、一番好きな映像作家は、映画監督のウォン・カーウァイなんです。彼は、毎回クリストファー・ドイルという撮影監督を起用していたんですが、90年代に台頭したミュージックビデオ的なポップな画作りをしながら、カンヌなどで評価されるような文学性も併せ持っていて、音楽の使い方なんかも大好きでした。また、現在興味を持っているのは、藤井光さんという映画監督です。僕の地元である南相馬に「朝日座」という映画館があるのですが、震災以降に「朝日座」の映画をつくるプロジェクトがあり、その監督をされた方です。僕も撮影で少し参加して、藤井さんとお酒を飲む機会もあったのですが、人柄も作品も素晴らしかったですね。

南相馬にある映画館「朝日座」。この隣に高平さんの実家が営む食堂があり、高平さん自身もこの映画館を応援するプロジェクトに携わっている。 南相馬にある映画館「朝日座」。この隣に高平さんの実家が営む食堂があり、高平さん自身もこの映画館を応援するプロジェクトに携わっている。 南相馬にある映画館「朝日座」。この隣に高平さんの実家が営む食堂があり、高平さん自身もこの映画館を応援するプロジェクトに携わっている。

Q.具体的にはどんな作品だったですか?

高平:「朝日座」の関係者や、この場所で映画を見たことがある人たちの声を集めたドキュメンタリー作品です。背景説明などが排除されていて難解な部分もあるのですが、震災以降の問題や、これまで見えていなかったコントラストなどが浮き彫りになるような映像で、とても感動しました。また、僕がWOWという映像制作会社に在籍していた頃の上司で、現在は東京で映像ディレクターをしている月田茂さんからも影響を受けました。僕とは年齢がひと回り以上違う方なのですが、最近は映画を撮りたいと話していて、早くその作品が見てみたいと思っています。

インフォメーション

高平さんが監督を担当した 「トラフ建築設計事務所+ 石巻工房」のドキュメンタリー映像が、2014年11月1日から2015年5月10日まで金沢21世紀美術館で開催される「ジャパン・アーキテクツ 3.11以後の建築」にて上映予定。

もっと知りたい人は…

  • 松浦孝行 

    松浦孝行

    ローカルプランナー

    大手出版社を独立後、フリーランスで旅行雑誌の編集、旅館ホテルのプロモーションなどを中心に活動。震災を機に、ローカルをドメインにしたワークスタイルに移行。東北の田舎良品PRサイト「田舎郡東北村」、TOHOKU新聞バッグプロジェクト、伝統芸能による集落活性プロジェクト、仙台・宮城の中小企業商品開発プロジェクトなどをサポート。現在は仙台・宮城の伝統工芸品PRサイト「手とてとテ」のイベントプランニングを担当。

  • 高平大輔 

    高平大輔

    映像ディレクター

    福島県南相馬市出身、仙台市在住。WOW(仙台)を経て、東北のCMや地域のPRプロジェクトを中心に活動中。代表作は、環境省コミュニケーション大賞「仙台市ごみ減量大作戦 ワケルくん」、 「手とてとテ ー仙台・宮城の手しごとたちー」、 渡り鳥と人間の共存を描いた「蕪栗沼ふゆみずたんぼプロジェクト」など。個人的作品として被災地の夜明けを撮影した「Tomorrow at Daybreak」や、「ジョルジュ・ルース アートプロジェクト」の映像を制作。 故郷の映画館「朝日座」を応援中。