インタビューアーにスポットを当てる新感覚インタビューサイト

RSS

Qonversations Twitter

QONVERSATIONS > TRIP > osaka

堀田裕介

料理研究家

小泉伸吾

農家

インタビュアーを務めてくれる堀田裕介さんは、「食べることは生きること 生きることは暮らすこと」をモットーに、日本全国を飛び回りながら、生産者と消費者を繋ぐ食の活動に取り組んでいる料理研究家。そんな堀田さんが今回インタビューするのは、大阪と京都の中間にある大山崎で20年間農家を続け、さらにバンド「pug27」のメンバーとしても活動している小泉伸吾さん。これまでも食をテーマにしたイベントなどで何度に仕事をしてきたふたりが、これからの農業や働き方などついて、さまざまな意見を交わしました。

2. 農家とバンドは両立しますか?

小泉伸吾 

バンドも15年以上続いているけど、メンバーは皆仕事をしながら、遊びやバンドの時はスイッチを切り替えてやってる。

Q.僕の好きな言葉に「生きるように働く」というのがあるんです。これが僕のテーマなんですけど、農家でありながら、都会と行き来して好きなバンド活動などもやっている伸吾さんには、その秘訣みたいなものって何かあるんですか?

小泉:バンドを一緒にやっているgrafの服部とかもそうだけど、いま自分の周りにいるのは、大体20代前半に知り合った人たちなんだよね。自分がアメ村の洋服屋で働いていた当時、毎日夜遊びとかをしていて、そこで知り合った人たちから色んな人脈が広がっていったんやけど、農業を始める頃には、色んな所で当時の友達がお店を開いたりするようになって、そこに作った野菜を持って行ったり、イベントやライブをするようになった。当時無駄だと思ってやっていたことや、全然関係ないと思っていたことが、何年後かには必ず戻ってきて、どんどん大きな輪になっていく。だんだんそれがわかってきたから、最近は何をやるにもきっとどっかでつながるなっていうイメージを持って動いてるよ。

小泉さんが参加するバンド「pug27」。

Q.ライブのイベントで見かける割合と、マルシェなどで出店者として会う割合が半々くらいで、どっちがオンでどっちがオフなのかわからない感じですよね。

小泉:よく言われることなんだけど、オン/オフという感じじゃなくて、単にスイッチの切り替えがあるだけで、両方オンと言えばオンだし、オフと言えばオフ。すでにバンドも15年以上続いているけど、メンバーは皆仕事をしながら、遊びやバンドの時はスイッチを切り替えてやってる。だから、スタジオのロビーとかで「最近どうなん?」みたいな話をしていても刺激になるし、仕事もがんばろうって気にもなる。別に何かひとつに絞る必要はないと思うし、大げさにいうとそれが自分らのバンドのメッセージだったりする。歳を取ろうが楽しめるし、仕事をしていても好きなことをやろうと思ったらできるし、時間は自分で作るものだしね。

Q.職業なんかにしても、これだけ社会が多様化しているなかで、ひとつに絞る必要はないですよね。カテゴリを決めてしまうことで世界が狭くなってしまう。最近僕は、働き方をテーマにしたイベントなんかで話させてもらうことも多くて、そこで「遊ぶように働いて、仕事のように遊びたい」と言っているんです。遊びこそ真剣に取り組まないと面白くならへんし、仕事でも同じことばかりしていたら息が詰まる。でも多くの人は、働くこと=自分の時間を切り売りすることと考えているんですよね。

小泉:若い子たちって無駄なことをしたがらないでしょ? 遊ぶと言っても「何して遊ぶんですか?」 とか「誰とどこに行くんですか?」って感じで(笑)。ひとりでも遊びに行く時は行くし、お店とかに行く場合はひとりの方が料理人と仲良くなれたりもする。20代の頃はあまりイメージできてなかったけど、いまならすべてが繋がってくるというのがわかっているし、遊びに行ったことがきっかけで、どんな野菜作ろうかとか考えたりもするからね。甲本ヒロトが、「楽」と「楽しい」は違うっていうことを言っていたけど、楽だと思った瞬間にそれは楽しくなくなるんだよね。生きると食べるは一緒やないし、生きるために食べるのと、食べるために楽しく生きるのは全然違う。だから自分は楽しく食べたいと思う。

インフォメーション

小泉さんのバンドpug27企画のライブパーティ「BIRD WATCHING」が、7月28日に梅田・NOON+CAFEにて開催される。ライブはもちろん、美味しいフードブースの出店も予定されている。

もっと知りたい人は…

  • 堀田裕介 

    堀田裕介

    料理研究家

    1977年、大阪府生まれ。「食べることは生きること 生きることは暮らすこと」をモットーに都市と農村地域の架け橋として、 生産者と生活者を繋ぐ料理研究家。survivalからentertainmentまで、命と絆をつなぐ食のムーブメントを展開すると共に、 風土とfoodを融合させた食のモザイクアート「foodscape!」を通して食べることへと人々を誘うノマド料理人。

  • 小泉伸吾 

    小泉伸吾

    農家

    大阪・アメ村の洋服屋で働いた後、結婚を期に京都・大山崎で減農薬の野菜や米を作り始める。オリジナル肥料によって作られた食材は、さまざまなレストランなどで扱われ、さらに個人宅配やイベント開催なども積極的に行いながら、新たな食材、農家のあり方を提案している。また、バンド「pub27」にサックスプレイヤーとして参加している。