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松倉早星

クリエイティブ・ディレクター
ovaqe inc.

三重野 龍

グラフィック・デザイナー

QONVERSATIONS TRIP KYOTO Day3では、クリエイティブユニットovaqe inc.の代表として、広告や企業のブランディング、メディア運営など多角的な活動を展開している松倉早星さんが、新進気鋭のグラフィックデザイナーとして注目を集めている三重野 龍さんににインタビューを行いました。分野は違えど、ともに京都の大学を卒業し、クリエイティブシーンの一端を担う活動を続けているふたりが、京都で「つくる」ことをテーマに、語り合ってくれました。

2. なぜ身体表現をするのですか?

三重野 龍 

もしかしたら身体表現もサッカーなどをして遊んでいるのとあまり変わらないノリなのかなと感じ、自分も参加させてもらうようになったんです。

Q.グラフィックデザインをしている傍ら、、MuDAのメンバーに名を連ねたり、contact Gonzo(以下ゴンゾ)に参加したりと身体表現もやっていますよね。三重野くんたちの世代は、グラフィックや写真、ペインティングなどをしながら、身体表現の領域にも足を突っ込んでいる人が多くて面白いと感じているんですけど、これはどういうきっかけで始めたんですか?

三重野:僕の友達がすでに大学の時からゴンゾに入っていて、話は聞いていたんですが、最初はよく意味がわからなかったんですよ。でも、大学を卒業した年に初めてゴンゾのパフォーマンスを見て、なんかわからんけどおもろいなと思ったんです。そのパフォーマンスの後に、ゴンゾのメンバーの人たちと川沿いでサッカーをしたんですが、もしかしたら身体表現もこうやって遊んでいるのとあまり変わらないノリなのかなと感じ、自分も参加させてもらうようになったんです。MuDAに関しては、精華大にオリエンテーションか何かで来ていたことがあったから存在は知っていたし、大学の先輩など近い人たちが関わっていた縁で、1年前からメンバーに加わりました。「kYOTO EXPERIMENT」という舞台芸術祭のフライヤーのデザインなど、舞台やパフォーマンス関係の仕事もさせてもらっていたんですが、いまいちつかみ切れない部分もあったし、一度中に入ってみたらわかることがあるかなという思いもありました。

Q.デザインと身体表現の関係というのは僕も気になっていたテーマなんですが、実際に始めてみて何かわかりましたか?

三重野:そうですね。デザインをしたり、文字をつくる際に、自分がやろうとしていることを身体のことに置き換えてみることで、それを言葉にして理解できそうな感覚がありました。デザインと身体表現の間に、無理矢理共通点を見出そうとする気はないですが、続けているうちに両者はつながっていそうだと感じ始めています。

MuDA contact Gonzo 「ソーシャル・キッチン 三周年パーティ」Design: 三重野 龍

Q.もともとグラフィックデザインというのは完全に手作業だったわけですが、PCが普及したことで誰でも同じように線が引けるようになりましたよね。情報流通がスムーズになり、昨日公開されたデザインが翌日には地球の裏側でコピーされたりする時代の中で、これがカッコ良いというものが画一化しつつあるような気がします。それとともにデザインというものが面白くなくなってきたと感じるようになったし、特に僕が関わっているデジタル領域のデザインには、「トレンド」なんていう言葉が語られ、まるでファッションのようになっているところがある。そんな時代に三重野くんのような人が出てきたことはとても面白いと思うし、三重野くんのデザインは三重野くんという身体を介在しないと生まれ得ないものですよね。この人にしか表現できないニュアンスを持っているクリエイターは個人的にもとても好きなんです。

三重野:デジタルに頼り過ぎてしまうのは危険だなと思っています。僕は、Illustratorを使って線を引くのが苦手で、なかなか自分が思ったようなラインにならないんですね。自分の手ならある程度の線がすぐに引けるし、デジタルツールというのは表現の可能性を制限してしまうものだと思っています。場合にはよりますが、最初に大まかな構図を決めてからは、たくさん手を動かしていくなかで形や線を探していって、そこからさらに作り込んでいくという流れが多いですね。<続く>

もっと知りたい人は…

  • 松倉早星 

    松倉早星

    クリエイティブ・ディレクター
    ovaqe inc.

    1983年北海道富良野生まれ。立命館大学産業社会学部卒業。東京・京都の制作会社にてプランナーとして在籍。2011年12月ovaqe inc.設立。領域を横断した多数のプロジェクトに携わる。主な仕事に、グリコアイスの実「AKB48 推し面メーカー」、HOTEL ANTEROOM KYOTO、サクラクレパス『わたしだけのはらぺこあおむし』限定セットなど。国内外デザイン・広告賞受賞多数。宣伝会議アートディレクション大阪講座講師。京都造形芸術大学非常勤講師。

  • 三重野 龍 

    三重野 龍

    グラフィック・デザイナー

    1988年生まれ。2011年に京都精華大学グラフィックデザインコース卒業後、京都にてフリーで仕事を始める。ペイントユニット「uwn!(うわん)」の一員として活動し、FREE MAGAZINE『AT PAPER.』のデザインを担当。2013年よりパフォーマンスグループ「MuDA(ムーダ)」に参加。現在までなんとか生き延びている。