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谷口真人

アーティスト

高橋智隆

ロボットクリエイター

今回のインタビュアーは、アニメ少女のモチーフを独自の手法で表現したペインティング、映像インスタレーションなどの作品で注目を集めるアーティスト、谷口真人さん。その谷口さんがインタビュー相手として指名したのは、日本を代表するロボットクリエイターとして、オリジナル作品から企業との共同プロジェクトまでさまざまな仕事を展開し、各メディアからも引っ張りだこ状態の高橋智隆さん。三次元と二次元、物質とイメージなどの狭間に生じるものを作品テーマに据えてきた谷口さんが、物質としてのロボットを作り続けてきた高橋さんに、いま聞きたいこととは?

インタビューを終えて

谷口真人 

もしも機能のことだけを考えるなら、サイボーグ的に人間に組み込むとか別な方向性も考えられると思うのですが、そこを人間とは物体的に別なものに担わせる。ここが興味深く思います。

「一口にロボットと言ってもさまざまなものがあると思いますが、僕が真っ先に思い浮かべるのは、人間に近い存在としてのロボットです。特に、モノであるのにどこか生き物のように感じてしまう存在の仕方に興味があり、高橋さんのお仕事に興味を持ちました。高橋さんの作るロボットは、人間によく似た存在、鏡としての存在というよりは、友達のようでした。
『ティンカーベル』や『目玉おやじ』のようにロボットを存在させる。それは、私たちの想像を現実に存在させたいという想いが出発点になっているんだと思います。高橋さんがこだわる”完璧さ”は、自らの想像をできる限りそのままに、手で触れられるものとして目の前に存在させたいという思いの表れなのではないかと感じました。
もしも機能のことだけを考えるなら、サイボーグ的に人間に組み込むなど、別な方向性もあるのかもしれませんが、しかし高橋さんはそうはせずに、ロボットを人間の友だちのように存在させます。それがとても面白かったですし、絵を描くということにも類似していると感じました。絵画にしても、頭の中のもの、あるいは感じているもの、目に見えないものを現実にあらわにさせたいという想いで描くということがあります。イメージを、描き手の頭の中だけにとどめず、わざわざ現実に、目の前にあらわしたいと考える。そもそも私たちがこのような想いを抱くのは不思議なことなのですが、高橋さんが自身の想い描くロボットを物体としてこの世に存在させたいと思う、その感覚に近いのではと感じました。
『ロビ』を抱かせてもらった時、その身体の重みをしっかりと感じました。その感触は、私が決して直に認識することのできない高橋さんの頭の中にある想像が、たしかにこの世にあるのだということを私に伝えてきたのでした」

もっと知りたい人は…

  • 谷口真人 

    谷口真人

    アーティスト

    美術家。1982年生まれ。東京都出身。東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。これまでの主な展覧会に、個展に「Summer 2011」(2011年/Lamp harajuku B1 gallery)、「アニメ」(2011年/SUNDAY ISSUE)、「Makoto Taniguchi : Your Cinderella」(2009年/来来)、「neoneo展part1[男子]」(2009年/高橋コレクション日比谷)などがある。

  • 高橋智隆 

    高橋智隆

    ロボットクリエイター

    1975年生まれ。2003年京都大学工学部卒業と同時に「ロボ・ガレージ」を創業し、京大学内入居ベンチャー第1号となる。代表作に「ロピッド」「エボルタ」「週刊ロビ」「FT」「Gabby」など。ロボカップ世界大会5年連続優勝。米TIME誌「2004年の発明」、ポピュラーサイエンス誌「未来を変える33人」に選定。エボルタによるグランドキャニオン登頂、ルマン24時間走行等に成功し、ギネス世界記録認定。2013年夏に国際宇宙ステーションに向けロボット打ち上げ予定。(株)ロボ・ガレージ代表取締役、東京大学先端研特任准教授、福山大学/大阪電気通信大学客員教授、ヒューマンキッズサイエンスロボット教室顧問。