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谷口真人

アーティスト

高橋智隆

ロボットクリエイター

今回のインタビュアーは、アニメ少女のモチーフを独自の手法で表現したペインティング、映像インスタレーションなどの作品で注目を集めるアーティスト、谷口真人さん。その谷口さんがインタビュー相手として指名したのは、日本を代表するロボットクリエイターとして、オリジナル作品から企業との共同プロジェクトまでさまざまな仕事を展開し、各メディアからも引っ張りだこ状態の高橋智隆さん。三次元と二次元、物質とイメージなどの狭間に生じるものを作品テーマに据えてきた谷口さんが、物質としてのロボットを作り続けてきた高橋さんに、いま聞きたいこととは?

4. ロボットの性別を意識しますか?

高橋智隆 

僕の中では男の子のキャラクターというイメージがあります。出発点がアトムだったりするから、自然とマンガに出てくる主人公の男の子のような意識で作っているのかなと。

Q.高橋さんがロボットをつくる時に、性別というものを意識しますか?

高橋:あまり深く考えてはいないですが、僕の中では男の子のキャラクターというイメージがありますね。以前に女性ということを意識して作ったロボットもありますが、そういう特別な理由でもない限り、自分のロボットは男の子なんだと思います。逆に言うと、女の子のロボットを作る意味があまり見出せない。出発点がアトムだったりするから、自然とマンガに出てくる主人公の男の子のような意識で作っているのかなと。

女性らしいフォルムと動きを意識して作られた「FT」。

Q.なるほど。マンガの主人公的なイメージがあるんですね。たしかにアトムにしても、ドラえもんコロ助などにしても、みんな男性ですもんね。でも僕は、高橋さんとは逆なんです。例えば、アニメの主人公の男の子の声も、女性が当てていることが多いじゃないですか。そういうこともあって、まず女の子をイメージしてしまうんです。

高橋:自分とは逆のことをイメージする人もいるんですね。面白いです。女の子というのは色んな意味で大人の女性が持っているものがまだない中途半端な状態で、あまり興味がいかないんですよね。子供ということに関しては、自動的に男の子をイメージしているんですが、もし今後子供以外のロボットを作るとしたら、女性を作ると思います。やっぱり女性の骨格の構造や動きには美しさがあるし、もし女性型のロボットを作るとしたら、高貴な美しさがあるものを作りたいですね。

Q.僕の場合、やっぱり小さくてかわいい女の子のロボットとかそういう方向をイメージしてしまいます(笑)。ちなみに、高橋さんは女性のパーツだったらどこが好きですか?

高橋:いきなり何を聞くんですか?(笑) その時々で、この部分が面白いなという旬のパーツみたいなものがあったりしますね。あまり良くないかもしれませんが、異性を見る時に違う意味での下心、つまり仕事やデザインの延長上で、研究対象として見てしまっているところがあるかもしれません。パーツということで言うと、例えば、一般的に「美人」「ブス」と言われる女性の違いって何だろうと考えることがあります。目、鼻、口、耳などみんな同じパーツで構成されていて、しかもそれぞれのパーツを単体でよく見てみると気持ち悪いものだったりするじゃないですか。じゃあどこに「美人」と「ブス」の差があるのかと。

谷口真人「あのこのいる場所をさがして」 CG制作:sankaku 谷口真人「あのこのいる場所をさがして」 写真:新津保建秀

Q.考えたことなかったですが、言われてみるとたしかにそうですね。

高橋:例えば、工業製品の美というのは、完璧なパーツが揃うことで生まれると思うんですね。一方で人間の美というのは、完璧なパーツの集合ではなく、むしろディテール自体は気持ち悪いものなんですよね。付いているものは皆同じで、それらはもともと気持ち悪いものだったはずなのに、相手によってそのパーツを好きになったり、気持ち悪く感じたりするというのは不思議なことだなと。<続く>

もっと知りたい人は…

  • 谷口真人 

    谷口真人

    アーティスト

    美術家。1982年生まれ。東京都出身。東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。これまでの主な展覧会に、個展に「Summer 2011」(2011年/Lamp harajuku B1 gallery)、「アニメ」(2011年/SUNDAY ISSUE)、「Makoto Taniguchi : Your Cinderella」(2009年/来来)、「neoneo展part1[男子]」(2009年/高橋コレクション日比谷)などがある。

  • 高橋智隆 

    高橋智隆

    ロボットクリエイター

    1975年生まれ。2003年京都大学工学部卒業と同時に「ロボ・ガレージ」を創業し、京大学内入居ベンチャー第1号となる。代表作に「ロピッド」「エボルタ」「週刊ロビ」「FT」「Gabby」など。ロボカップ世界大会5年連続優勝。米TIME誌「2004年の発明」、ポピュラーサイエンス誌「未来を変える33人」に選定。エボルタによるグランドキャニオン登頂、ルマン24時間走行等に成功し、ギネス世界記録認定。2013年夏に国際宇宙ステーションに向けロボット打ち上げ予定。(株)ロボ・ガレージ代表取締役、東京大学先端研特任准教授、福山大学/大阪電気通信大学客員教授、ヒューマンキッズサイエンスロボット教室顧問。