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谷口真人

アーティスト

高橋智隆

ロボットクリエイター

今回のインタビュアーは、アニメ少女のモチーフを独自の手法で表現したペインティング、映像インスタレーションなどの作品で注目を集めるアーティスト、谷口真人さん。その谷口さんがインタビュー相手として指名したのは、日本を代表するロボットクリエイターとして、オリジナル作品から企業との共同プロジェクトまでさまざまな仕事を展開し、各メディアからも引っ張りだこ状態の高橋智隆さん。三次元と二次元、物質とイメージなどの狭間に生じるものを作品テーマに据えてきた谷口さんが、物質としてのロボットを作り続けてきた高橋さんに、いま聞きたいこととは?

3. どうやってデザインしているのですか?

高橋智隆 

色んなものから影響は受けていますね。たまたま見つけた海外の絵本の配色とか、コンセプトカーのヘッドライトの造形とかからインスパイアされることもあります。

Q.高橋さんは「鉄腕アトム」に影響を受けているということですが、ロボットのデザインをする際にもアトムをモデルにしているところがあるんですか?

高橋:直接的なモデルというわけではないですが、「アトム」も含め、色んなものから影響は受けていますね。例えば、たまたま見つけた海外の絵本の配色とか、あるモーターショーで見たコンセプトカーのヘッドライトの造形とか、そういうものからインスパイアされることもありますね。

Q.デザインのイメージは、作り始める段階で明確に固まっているんですか?

高橋:いや、作りながら考えていく感じですね。ロボットの中には、色んな部品やモーターなどがあって、技術的な制約が凄く厳しいんですね。例えば、僕よりも可愛らしいロボットのキャラクターを描ける人はいくらでもいますが、それをその人が形にすることは不可能ですよね。僕の強みは、ロボットの外側と内側の両方考えながら、干渉する部分の最良の妥協点を見つけられることだと思います。デザイン、コミュニケーション、機械の全部をやらないといけないというのが、この分野の難しさでもあるんです。

Q.高橋さんがひとりでロボットを作リ続けている最大の理由は何ですか?

高橋:ひとりで先に作ってしまえば、製作過程で人の意見に侵されることがないんですよね。いまお話したようにデザインの過程では色んな情報を集めたり、参考にしたりしますが、基本的に人にあれこれ言われるのが嫌なんです(笑)。まず先に形にして出してしまえば、みんなもこれがいいんだと思ってくれる。例えば、大きなメーカーと仕事をする際にも、なるべく先に形にして仕様を固めてしまうんです。まずはとにかく面白いものを作るんですよ。

Q.自分がいま思い描いているものをつくり続けていく感じなんですね。

高橋:そうですね。でも、実はそれが世の中の役に立ったり、産業になったりするんです。逆に便利なものや役に立つものを作ろうという動機は不純だと思うんです。僕の場合は、自分が欲しいものをまず作るという純粋な動機だから、少なくとも自分自身はブレないんです。もしかしたら、僕が世界でただ一人の変態だったとしても、少なくとも自分の欲しいものにはなるし、同じような感性を持つ人間が世界中に何人かはいるはずだと思ってやっています。それはアートでも同じことかもしれないですね。<続く>

もっと知りたい人は…

  • 谷口真人 

    谷口真人

    アーティスト

    美術家。1982年生まれ。東京都出身。東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。これまでの主な展覧会に、個展に「Summer 2011」(2011年/Lamp harajuku B1 gallery)、「アニメ」(2011年/SUNDAY ISSUE)、「Makoto Taniguchi : Your Cinderella」(2009年/来来)、「neoneo展part1[男子]」(2009年/高橋コレクション日比谷)などがある。

  • 高橋智隆 

    高橋智隆

    ロボットクリエイター

    1975年生まれ。2003年京都大学工学部卒業と同時に「ロボ・ガレージ」を創業し、京大学内入居ベンチャー第1号となる。代表作に「ロピッド」「エボルタ」「週刊ロビ」「FT」「Gabby」など。ロボカップ世界大会5年連続優勝。米TIME誌「2004年の発明」、ポピュラーサイエンス誌「未来を変える33人」に選定。エボルタによるグランドキャニオン登頂、ルマン24時間走行等に成功し、ギネス世界記録認定。2013年夏に国際宇宙ステーションに向けロボット打ち上げ予定。(株)ロボ・ガレージ代表取締役、東京大学先端研特任准教授、福山大学/大阪電気通信大学客員教授、ヒューマンキッズサイエンスロボット教室顧問。