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タナカカツキ

マンガ家
映像作家

濡れ頭巾ちゃん

サウナ愛好家

カンバセーションズにはこれで3度目の登場となるタナカカツキさんが、今回インタビュー相手に選んでくれた相手は、独自の目線で全国のサウナ施設を検証するブログ「湯守日記」が人気を集めているサウナ愛好家・濡れ頭巾ちゃん。サウナ好きが高じて、自らのサウナ体験をエッセイやマンガで綴った著書『サ道』を刊行してしまったカツキさんが、今回取材場所を提供してくれた「サウナ東京ドーム」さんでひと汗かいた後の休憩室で、奥深いサウナの世界を濡れ頭巾ちゃんから聞き出します。
取材協力:サウナ東京ドーム

3. サウナの入り方に作法はありますか?

濡れ頭巾ちゃん 

時間に縛られるのではなく、熱いなと感じたら出るくらいでいいと思います。ブルース・リーが『死亡遊戯』で、どこから攻めてくるかわからない相手に対して「Don’t think, FEEL!」と言ったのと同じ感覚ですね。

Q.この記事を読んだ人が、自分もサウナ行ってみようかなと思った時に、当然初心者だから何もわからない状態にあるわけですよね。サウナの入り方は人の数だけあるという話もありましたが、濡れ頭巾ちゃん式のサウナの入り方を教えて頂けますか?

濡れ頭巾ちゃん:例えば、イチローがバッターボックスに入るまで毎回儀式のように同じ動作をしているのと同じで、長年サウナに入っていると、自然と型が決まってくるんです。僕の場合はまずロッカーで洋服を脱いで、鏡に映るだらしない身体を横目でチラっと見ながら体重計に乗ります。そこで昨日は飲み過ぎたかなとか、ちょっとやせすぎかなということを測るわけですね。

Q.まずは物質的な自分を見つめるんですね。

濡れ頭巾ちゃん:そうですね。それから浴室に入って身体を洗います。次が一番大切なんですが、まず水風呂に入るんです。僕はこれを「水通し」と呼んでいるんですけど、ネギやほうれん草なんかを湯通しするみたいに、10秒から20秒程度水に慣れ親しんで、この施設の水風呂はどんなもんなのかという情報を事前に入れるわけです。この時はまだ自分が見つかっていなくて、疑心暗鬼の状態なわけですが、先に水通しをすることで、どのくらいサウナの中に入っていればいいかということも体感的にわかってくるんですよ。

「サウナ東京ドーム」さんにある90C°~100C°の高温ドライサウナ。 こちらは80C°~90C°の低温ドライサウナ。年配の方やのんびりしたい方におすすめとのこと。

Q.水通しを終えて、最初にサウナに入る時はだいたいどのくらいいるんですか?

濡れ頭巾ちゃん:その時々で自分の身体に聞きながらという感じなので、特に時間は測っていないですね。よく初心者の方は頭で考えちゃうんですけど、時間に縛られるのではなく、熱いなと感じたら出るくらいでいいと思います。よく我慢して汗をかきながら、まだいけるとかやっている人もいて、僕もそういう時代があったんですけど、時間から解放されてから一気に楽になりました。ブルース・リーが『死亡遊戯』で、どこから攻めてくるかわからない相手に対して「Don’t think, FEEL!」と言ったのと同じ感覚ですね。

Q.例えば、100度の熱湯に触れて反射的に手を引くような感覚に近いんですね。考えることなく、施設に自分を同化させると。

濡れ頭巾ちゃん:そうです。時間を考えている時点で現世の仕事なんかの延長線上にいるんです。もっと本当のオリジンに戻らないと。赤ちゃんがお腹が空いたら泣くのと同じように、熱かったら出ればいいんです。僕はいつも水風呂とサウナを3往復くらいしますが、そうやって自然に行き来していくうちにだんだん覚醒していくというか、ゆっくりと自分に還っていくんです。

Q.最後も水風呂で締めるんですか?

濡れ頭巾ちゃん:はい。それから休憩室やベンチで少し休むんですが、その後の食事というのも凄く重要なんですよ。「整った」後のご飯というのは本当に美味しくなるんです。もちろん外に繰り出して食べるのもいいですけど、施設内のご飯もなかなかいいんですよ。身体の汗や老廃物が全部出て、覚醒している状態だから味覚も敏感になっているし、まるでお母さんの初乳を飲むように、生まれて初めて食べ物を口にするような感覚だから、本当に美味くてしかたないんですよね。

Q.自分が見つかった後に食べるごはんは美味しいですよね。見つからないうちに食べるごはんなんか、胃に入ってないんじゃないかと思っちゃいますよね。<続く>

インフォメーション

3月7日「サウナの日」より、タナカカツキさんが「サウナ大使」に就任!! 同日、大阪・カバーナでは、サウナ大使任命式やサウナトーク、体験入浴などが開催される。 詳細はこちらから。

もっと知りたい人は…

  • タナカカツキ 

    タナカカツキ

    マンガ家
    映像作家

    1966年大阪生まれ。1985年大学在学中にマンガ家としてデビュー。著書には『オッス!トン子ちゃん』『サ道』、天久聖一との共著「バカドリル」などがある。

  • 濡れ頭巾ちゃん 

    濡れ頭巾ちゃん

    サウナ愛好家

    全国のスパ・サウナ施設をめぐり、独自の目線で検証するブログ「湯守日記」の執筆者。サウナ⇔水風呂で心身を整えて酒場に繰り出すことを日課としている。大切なことはすべてサウナが教えてくれる。サウナこそ人生そのもの。