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タナカカツキ

マンガ家
映像作家

半田浩規

水草ショップ エイチツー目黒店 店長

オッス! トン子ちゃん」や「バカドリル」などのマンガから、CGを駆使した映像作品まで、幅広い分野でその才能を発揮するタナカカツキさん。そんな彼がここ数年すっかり魅せられているのが、水草の世界です。水草を未来のビジュアル表現と考えるカツキさんは、キリンジのCDジャケットのお仕事に水草水槽を登場させてしまうなど、水草普及のために公私にわたる奮闘を続けています。そんな彼が、いまインタビューしたい相手は、そのキリンジの仕事でコラボレートを果たした水草ショップ「エイチツー」の半田浩規さん。ショップの運営をしながら、世界水草レイアウトコンテストで幾度となく好成績を収めている水草界の匠に、稀代の天才クリエイターが独自の視点で迫ります。

2. 水草レイアウトの魅力は何ですか?

半田浩規 

水槽の中の生き物が住みやすい環境を作りながら、見ている側も癒されるようなビジュアルが作れればという意識でやっています。

Q.半田さんが「エイチツー」を始めたのはいつ頃だったんですか?

半田:2000年に相棒の早坂とふたりで立ち上げました。その前は、水草器具のメーカーで営業をしていたんですが、僕の場合は、もともと熱帯魚が好きだったことがきっかけでした。いまは、水草、熱帯魚、鑑賞魚用品の販売、水槽のメンテナンスやレンタル、テレビ番組のスタジオ用水槽の設置や管理などをしています。

カツキさんが手掛けたキリンジのCD「BOUYANCY」のジャケットで使用された半田さんの水槽。

Q.今年はすみだ水族館ADAによる巨大な水草水槽が来るなど、一般の人の目にも触れるようにはなってきましたが、それでもまだ知らない人が多いと思います。「自然水景」「ネイチャーアクアリウム」「水草水槽」「アクアスケープ」など色々な言い方をされていますが、半田さんにとって水草レイアウトとはどういうものなんでしょうか?

半田:僕の中では、レイアウトというよりは、水槽の中で生き物を飼育するという意識が強いですね。水槽の中の生き物が住みやすい環境を作ることがまずは重要で、それと同時に見ている側も癒されるようなビジュアルが作れればという意識でやっています。

Q.半田さんは、水草からバクテリアまで水槽の中の環境ごと作っていくことを前提にしていますが、人によって色んな関わり方がありますよね。ちなみに僕は園芸だと思っているのですが、熱帯魚が好きな人から水草そのものが好きな人までいますよね。

半田:そうですね。水草だけ見ても、切り花感覚で次々と変えていく人もいれば、1本だけ買ってそこから増やしていく方までさまざまです。その人の性格やライフスタイルに関わってくる部分なので、忙しい人には手間がかからない生態系を作ってもらいたいし、情熱がある人には手をかけるほど美しくなる生態系を作ってほしいと思います。

Q.水草ショップは、数はそんなに多くはないですが、色んなお店の佇まいや考え方がありますよね。その中でエイチツーさんの特徴は、スゴくレベルの高いレイアウトの水槽がたくさんあることだと思います。ビジュアルから入る人には、まずエイチツーを見てほしいと思うんですけど、実際のお客さんにはどんな方がいらっしゃいますか?

半田:長く付き合って頂いているお客様には、県外出身の方が多いですね。子供の頃、田舎で育った方が、魚を獲っていた時の記憶を思い出すと言ってくれます。その懐かしさから自分でも水槽をやってみようと思ってくれるみたいです。あとは、カツキさんのようにもの作りをしている方も多いですね。そういう人たちはみんな忙しいと思うんですが、でもちゃんと世話をされているのが、僕からすると不思議なところですね(笑)。

H2店内で売られている水草の絵の具。

Q.僕からすると、園芸よりも楽だからなんですよ。部屋に観葉植物を置いてもだいたい枯れてしまうんですけど、水槽はこの中で生態系が回っているから環境が維持されるし、水槽の丸洗いといったことも必要ない。だから忙しい人にこそピッタリだと思いますよ。僕らは普段無機物に囲まれて、PCの前でカチカチやっているわけですが、そこに小さな植物をポンと置くだけで楽しいじゃないですか。ましてや、それをレイアウトしていくということは大きな喜びなんです。もともと日本人がやってきた造園や生け花の文化に通じるものを感じますし、日本人の肌に合っていると思うんです。生け花には、たとえ3日しかもたないとしても、植物の持つ美しさの一番良い状態を引き出すという考え方があると思うんですが、水草水槽の場合は、できあがった状態を長らく維持できるんですよ。日々ゆっくりと変化していく生きた芸術、これは驚くべきことですよね。

もっと知りたい人は…

  • タナカカツキ 

    タナカカツキ

    マンガ家
    映像作家

    1966年大阪生まれ。1985年大学在学中にマンガ家としてデビュー。著書には『オッス!トン子ちゃん』『サ道』、天久聖一との共著「バカドリル」などがある。

  • 半田浩規 

    半田浩規

    水草ショップ エイチツー目黒店 店長

    有限会社エイチツー取締役。エイチツー目黒店店長。世界水草レイアウトコンテストで5位2回など上位多数。