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タナカカツキ

マンガ家
映像作家

古屋大貴

株式会社奇譚クラブ主宰

今回でカンバセーションズ2度目の登場となるマンガ家、映像作家のタナカカツキさん。前回の水草ショップ「エイチツー」半田さんに続き、カツキさんがインタビュー相手として挙げてくれたのは、フィギュア・カプセル玩具メーカー「奇譚クラブ」の古屋大貴さん。マニアックな”ガチャガチャ”アイテムを次々とリリースし、業界に旋風を巻き起こすまでの存在に成長した同社の代表である古屋さんの脳内を、カツキさんと一緒に覗いてみましょう。

4. 売り上げの方は大丈夫なんですか?

古屋大貴 

思いのほか売れるので、問屋さんも「アレ?」という感じだったと思います(笑)。なぜかわからないけど売れるからというので、受注数もどんどん増えていきました。

Q.奇譚クラブで最初に作ったものを教えて下さい。

古屋:しばらくはそのボスの会社から出す商品の下請けで、企画や造形をやらせてもらっていましたね。奇譚クラブの名前で初めてガチャガチャを出したのは、会社立ち上げから3年くらい経った頃です。それが「海洋シリーズ」で、いまも水族館なんかに置かれていてずっと売れ続けている商品ですね。これを作るという時に実は大借金をしていて、もし売れていなかったら会社は完全につぶれていましたね。

ネイチャーテクニカラー 海洋 I

Q.奇譚クラブは、海洋シリーズのような商品もある一方で、スゴくアンダーグラウンドで狂ったものも出しているわけじゃないですか。レコードのA面とB面が両方あって、同時進行している感じがします。

古屋:そうですね。ちゃんとご飯が食べられるものを作りつつですが、その裏側もないとあまり楽しくないんですよね。最初に話した「コスモス」というガチャメーカーもそうですし、岡本太郎さんとか横尾忠則さんとか、視覚的にショックを受けたものが結構自分のベースになっているところがありますね。

ザリガニワークスプレゼンツ シリーズ生きる 土下座ストラップ ©ZARIGANI WORKS

Q.おかんに叱られそうな世界ですよね。でも、作っている側が楽しんでいる雰囲気がちゃんと伝わっているから、根強いファンを獲得できているんだと思います。

古屋:そうかもしれないですね。原型師さんや工場なんかも、昔から付き合いがあって、僕らの変態性を好きでいてくれる人たちにお願いしているんですけど、応援してもらっている感じはスゴくありますね。

ザリガニワークスプレゼンツ シリーズ生きる 土下座ストラップ ©ZARIGANI WORKS

Q.売上も順調に上がっているんですか?

古屋:そうですね。僕らも色々営業して、問屋さんも動いてくれたりして、うまくファンがついてきてくれたんですね。それで、東急ハンズさんやヴィレッジヴァンガードさんなどにマシンを置けるようになって。思いのほか売れるので、問屋さんも「アレ?」という感じだったと思います(笑)。なぜかわからないけど売れるからというので、受注数もどんどん増えていきました。

古屋さんの手前にいるのがフチ子です。

Q.問屋さんだけじゃなくて、若い人でもセンサーを持っていない人にはよくわからないですよね(笑)。僕が一緒に作らせてもらった「フチ子」というシリーズがあるんですけど、これも「どこのテレビやマンガでやってたキャラクターなの?」っていう話なんですよ。でもそれが奇譚さんだから売れる。これはスゴく面白い状態だなと思います。

古屋: 売れるというのは結局作家さんのアイデアによるところで、それをいかに広く見せていけるかというのが僕らの仕事。いまはそれができているので、スゴくうれしいですね。

コップのフチに舞い降りた天使 コップのフチ子

Q.だいたいアーティストとメーカーが組むと、メーカー側はどうしてもマーケティングを参考に商品を作ろうとするんですけど、それがアーティストを殺してしまうこともある。でも、「フチ子」に関しては、自由に考えさせてもらった最初のアイデアからほとんど修正も入らずにそのまま作っていけた。とはいえ、僕もせっかく出すからにはある程度認知もされ、売れて頂かないと申し訳ない(笑)。そういう面でのアドバイスも頂き、最終的にとても良いカタチにしてもらえたなと。こんな時代に、メーカー、原作者、原型師がみんな気持ち良く仕事ができるという現場がここにはあった。

古屋:ありがたいですね。そういう現場の熱をそのまま売り場に出せているから、売れてくれているのかもしれないですね。<続く>

インフォメーション

タナカカツキさん原案の新商品「コップのフチ子」は大絶賛展開中。取扱い店舗についてはこちらから。 その他の奇譚クラブ商品はこちらでご覧になれます。また、最新情報が随時更新されている奇譚クラブのブログも要チェック!

もっと知りたい人は…

  • タナカカツキ 

    タナカカツキ

    マンガ家
    映像作家

    1966年大阪生まれ。1985年大学在学中にマンガ家としてデビュー。著書には『オッス!トン子ちゃん』『サ道』、天久聖一との共著「バカドリル」などがある。

  • 古屋大貴 

    古屋大貴

    株式会社奇譚クラブ主宰

    1975年埼玉生まれ。株式会社ユージンでガチャガチャを学び、2006年に独立し株式会社奇譚クラブを設立。他社に真似できないクオリティとアイデアで、ガチャガチャ業界を躍進中。