インタビューアーにスポットを当てる新感覚インタビューサイト

RSS

Qonversations Twitter

太刀川英輔

NOSIGNER主宰
デザイナー

堀井秀之

東京大学i.school エグゼクティブディレクター

今回インタビュアーを務めるのは、NOSIGNERの代表として、プロダクト、空間、グラフィックをはじめ幅広い領域のデザインを手がける太刀川英輔さん。東日本大震災の直後には、被災地での生活を助けるさまざまなアイデアを集めるデータベースWiki「OLIVE」を立ち上げるなど、社会的に機能する無形のデザインを生み出すことを目指した活動で注目を集めています。そんな太刀川さんがいま興味を持っている分野はデザイン主導のイノベーション。デザインによるイノベーションのあり方を考える彼からの強い希望で、「イノベーションの学校」を謳う東京大学の教育プログラム「東京大学i.school」のエグゼクティブディレクターを務める堀井秀之先生へのインタビューが実現しました。i.schoolの公開ワークショップで講師を務めた経験もある太刀川さんが、独自の視点でその秘密を掘り下げます。

インタビューを終えて

太刀川英輔 

みんながデザインをできるようになれば、世界はもっとクリエイティブで面白くなる。そのために必要なのは、単に問題を解決することではなく、目的や課題を設定することだと思います。

「堀井先生のお話を聞いて、いままでフンワリと感じていたことが腑に落ちた気がして、とても共感できました。堀井先生は、経験を言語化していくということをスゴく大事にしていて、i.schoolでは、言語化できるコンセプトのようなものを打ち出す必要性を感じているんだなと思いました。身体感覚を言語化し、それをまた身体に戻していくという循環を繰り返してしていくことで、確信に近づいていく感覚は実感としてよくわかりました。特に、イチローのバットスイングの話などは感銘を受けました。そして、デザイナーではなく研究者である堀井先生は、そのプロセスを内在化させるのではなく、共有知化するための状況作りに取り組んでいるんだなと。 みんながイノベーションを生み出し得る方法というのは僕もスゴく知りたいし、その魔法を自分自身にも適用したい(笑)。特別な才能やセンスに頼らずに、みんながデザインをできるようになれば、世界はもっとクリエイティブで面白くなりますよね。そのために必要になってくることは、単に問題を解決することではなく、目的や課題を設定することだと思うんです。堀井先生がやられていることはそういうことだろうし、僕自身、問いを設定できるデザイナーというのをずっと目指しているんです。本当に今日はたくさんの刺激を頂くことができました」

インフォメーション

堀井秀之さんによる新著「社会技術論 ―問題解決策のデザイン」が7月25日に東京大学出版会より出版予定。
太刀川英輔さんが参加する、アジアの新興国の草の根にいるイノベーターを発見・体系化・啓蒙していくプロジェクト「Design For Freedom」が発足。

もっと知りたい人は…

  • 太刀川英輔 

    太刀川英輔

    NOSIGNER主宰
    デザイナー

    慶應義塾大学理工学部隈研吾研究室にて、デザインを通した地域再生と建築とプロダクトデザインの研究に携わり、在学中の2006年に「見えない物をつくる職業」という意味を持つデザインファームNOSIGNERを創業。社会に機能するデザインの創出(デザインの機能化)と、デザイン発想を体系化し普及させること(デザインの構造化)を目標として活動している。 平面/立体/空間を横断するデザインを得意とし、新領域の商品開発やコンセプトの設計、ブランディングを数多く手掛け、数多くの国際賞を受賞している。経 済活動としてのデザインのみならず、科学技術、教育、地場産業、新興国支援など、既存のデザイン領域を拡大する活動を続けている。災害時に役立つデザインを共有する「OLIVE PROJECT」代表。IMPACT JAPAN fellow。University of Saint Jpseph (マカオ) 客員教授。

  • 堀井秀之 

    堀井秀之

    東京大学i.school エグゼクティブディレクター

    1980年東京大学工学部土木工学科卒業、ノースウェスタン大学大学院修士課程・博士課程修了、東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻教授。東京大学知の構造化センター長、専門は社会技術論、安全安心研究。著書「問題解決のための『社会技術』」、「安全安心のための社会技術」。