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HOUXO QUE

美術家

松村宗亮

茶道家
SHUHALLY代表

今回インタビュアーを務めてくれるのは、現代における絵画表現の可能性を追求する美術家として、国内外で精力的な活動を展開しているHOUXO QUEさん。そんなQUEさんがインタビューするのは、横浜・関内にあるマンションの一室に茶室を設け、新しい「茶の湯」の提案を目指すSHUHALLYの代表である裏千家 茶道家・松村宗亮さん。偉大な先人たちが培ってきた伝統文化を尊重しながら、日本独自の美意識を更新すべく精力的な取り組みを行う松村さんに、 QUEさんが聞いてみたいこととは?

4. どんな視点で作品を見ていますか?

松村宗亮 

自分以上にお客様を喜ばせたい、驚かせたいということが判断基準として大きいと思います。

Q.お茶の世界には「数寄」という言葉がありますが、松村さんご自身の「数寄」とはどのようなものだと考えますか?

松村:もともと数寄というのは、好きなもの、心惹かれるものを集めるコレクター精神のようなものです。僕はありがたいことに、良いなと思う方たちにここに来て頂き、一緒に何かをさせて頂けている点では「数寄」に通じる部分があるかもしれませんが、自分は浮気症なので、何かひとつに執着するようなコレクターだとは思っていません。

Q.まさにアートの世界にはコレクターと呼ばれる人たちがいて、茶道の言う「数寄者」だと思います。また、お茶の世界では茶会などによって頻繁にコレクションを披露する機会が設けられていますよね。

松村:そうですね。もともと茶の湯というのは、(織田)信長をはじめとした人たちが、価値のある名物をお披露目することで自分の権力を示すために使っていたところがあったんですね。その後、江戸時代には町人たちもお茶を始めるようになり、名物が欲しいがためにそれを人につくらせるようになりました。自分の趣味の良さや経済力をスマートに見せるためにお茶が使われてきたところは多分にあると思います。

Houxo Que × Norimichi Hirakawa「days and nights」 Houxo Que「uncanny vallery」

Q.そういった構造はアートのものと同質のものですね。ちなみに、松村さんはどんな観点で作品や道具を見られているのですか?

松村:やはり茶室に飾ることを常に念頭に置いてしまいますね。これを茶室のどこに置いたらお客さんはうれしいのかなど、どちらかというと自分以上にお客様を喜ばせたい、驚かせたいということが判断基準として大きいと思います。茶室に人を呼ぶということが大前提になっているので、基準としては少し特殊かもしれませんね。

Q.人を招くという茶道の持つ形式があり、そこを軸に考えてものを選ばれているがゆえに、ここには包括的な空間が生まれているのかなと感じます。アートにもそれに近いものはあると思いますが、建築を含めてそこに特化した空間という部分は新鮮ですね。なんというかまるで、現代作家の作るインスタレーション作品を鑑賞するような、そんな体験を与えられた印象が僕にはありました。

もっと知りたい人は…

  • HOUXO QUE 

    HOUXO QUE

    美術家

    東京を拠点に活動する美術家。10代でグラフィティと出会い、壁画中心の制作活動を始める。蛍光塗料とブラックライトを用いたインスタレーション作品「day and night」で知られ、 近年はディスプレイに直接ペイントをする「16,777,216view」シリーズなどを発表。 過去には、YVES SAINT LAURENT、Lane Crawford、TOPSHOPとのコラボレーションや、 文化庁メディア芸術祭ドルトムント展にて平川紀道との共作を展示などを行っている。

  • 松村宗亮 

    松村宗亮

    茶道家
    SHUHALLY代表

    伝統を重んじながらも、 「茶の湯をもっと自由に!もっと楽しく!」というコンセプトによる活動が共感を呼び、全国の百貨店(新宿伊勢丹、銀座三越、渋谷西武等)やギャラリー、また海外(ベルギー、スペイン、アメリカ、フランス、ポーランド等)からも招かれ多数の茶会を開催。伝統文化によるチャリティイベントを主催するなど、日本文化の新たな伝統の開拓・発信に努め幅広く活動中。