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真鍋大度

メディアアーティスト
株式会社ライゾマティクス

細貝淳一

株式会社マテリアル
「下町ボブスレー」ネットワークプロジェクト

今回のインタビュアーは、Perfume紅白歌合戦をはじめとするエンターテインメント分野の演出から、ホンダラフォーレ原宿などの広告案件、国内外でのアートプロジェクトへの参加まで、幅広い領域で活動するアーティスト/プログラマーの真鍋大度さん。各業界から熱い視線が注がれている真鍋さんがインタビューするのは、アルミ材料を主軸に素材の販売から加工、最終製品までを手がける株式会社マテリアルの細貝淳一さん。大田区の町工場が中心となり、日本の技術だけで作る国産ボブスレーを開発し、冬季オリンピック出場を目指す「下町ボブスレー」ネットワークプロジェクト推進委員会の委員長も務める細貝さんに、真鍋さんが聞きたいこととは?

3. 海外のもの作り事情はどうですか?

細貝淳一 

ドイツというのは、国の政策から、税収の投資、技術の配信やつなぎ方まで、日本とはまるで違っていて、学ばないといけないところがたくさんあると思います。

Q.「下町ボブスレー」は、地域が現在抱えている問題なども解決しつつ、進めているプロジェクトなんですね。

細貝:そう。もの作りのトレンドが世界に流れているというのは自分たちにとっては危機なんだけど、資本がない中小企業がわざわざ中国・韓国などの海外に進出しても仕方ない。それよりも世界で勝負できるテクノロジーがあるんだから、その武器を発信していこうというのがプロジェクトの始まりなんだよね。

Q.日本のもの作りは海外の事情と比べるとどうなんですか? ドイツのようにブランド力の強い国もありますが。

細貝:ドイツというのは、国の政策から、税収の投資、技術の配信やつなぎ方まで、日本とはまるで違っていて、学ばないといけないところがたくさんあると思う。「下町ボブスレー」の話にしても、ドイツに技術を学びながら追いかけていきたいということを彼らに伝えたら、力を貸してくれることになって。自分たちだけが一人勝ちしようということではなくて、ボブスレー全体のことを考えて成長していこうという考え方があるんだよね。そういう面でも、彼らは投資の仕方を知っているなと感じるんだよね。

Q.日本のボブスレーの状況は「下町ボブスレー」によって変わっていきそうですか?

細貝:ボブスレーというのはもともと選手人口が少なくてトライアルなどにもあまり人が集まらなかったんだよね。でも、「下町ボブスレー」の人気が出て、先日は元アメフト選手をはじめ、色んな人たちが集まった。また、オリンピックに出るためには海外遠征に行ってポイントを稼ぐ必要があるんだけど、費用が不足しているから、強化選手でも遠征費を自分で払わないといけない状況がある。それをこちらが負担をしたり、重かったFRP製のヘルメットをすべてカーボン製に替えたりということも「下町ボブスレー」ではしている。ただ機体が速い遅いということだけではなくて、選手のメンタル面も考えてスピードをアップしていくというところを目指しているんだよね。<続く>

もっと知りたい人は…

  • 真鍋大度 

    真鍋大度

    メディアアーティスト
    株式会社ライゾマティクス

    身近な現象や素材を異なる目線で捉え直し、組み合わせることで作品を制作。高解像度、高臨場感といったリッチな表現を目指すのでなく、注意深く観察することにより発見できる現象、身体、プログラミング、コンピュータそのものが持つ本質的な面白さに着目している。2006年にウェブからインタラクティブデザインまで幅広いメディアをカバーするデザインファーム「rhizomatiks」を立ち上げ、2008年には、石橋素とハッカーズスペース「4nchor5 La6」(アンカーズラボ) を設立。

  • 細貝淳一 

    細貝淳一

    株式会社マテリアル
    「下町ボブスレー」ネットワークプロジェクト

    1966年生まれ。東京都大田区出身。1992年にアルミ材料を主軸に素材の販売から加工、最終製品までを手がける株式会社「マテリアル」を創業。大田区の町工場が中心となり、日本の技術だけで作る国産ボブスレーを開発し、冬季オリンピック出場を目指す「下町ボブスレー」ネットワークプロジェクト推進委員会の委員長も務める。