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黒田潔

イラストレーター

寺坂直毅

放送作家

カンバセーションズには3回目の登場となるイラストレーターの黒田潔さん。ダンサーの黒田育世さん、コラムニスト/マンガ家の辛酸なめ子さんに続き、今回黒田さんがインタビュー相手に選んだのは、放送作家の寺坂直毅さん。さまざまなラジオ、テレビ番組の構成を手がける傍ら、「紅白歌合戦」「徹子の部屋」、デパートなどに関する膨大な知識を持ち、「やりすぎコージー」などのテレビ出演や「胸騒ぎのデパート」の著作などでも知られる寺坂さんに、黒田さんが迫ります。

3. 最近興味があることは何ですか?

寺坂直毅 

あえて飲む相手の地元で飲むということをしています。あと、テレビ東京の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」が面白いですね。この番組はぜひ映画にするべきだと思います。

Q.寺坂さんにとって色んなものを掘り下げて、知識を得ていくというのはどんな感覚なんですか?

寺坂:知りたいという欲求が先行しているというよりも、わかりにくいかもしれないですが、自然と雨のように降ってくるような独特の感覚があるんですよね。「紅白」なんかにしても、毎年新作を待ちすぎていて、いつもオープニングテーマが流れた時から泣いちゃったりするくらいなんです。だから、曲紹介のフレーズとかも自然と覚えちゃうんだと思います。

Q.引きこもりだったという話でしたが、寺坂さんは内にこもるというよりは、自分から動いて色んなものを探している感じがします。いまはYoutubeやWikipediaとかで色んなものがすぐに調べられるから、みんな情報としてこういうものがあるということはある程度知っているけど、寺坂さんの場合は、「紅白」にしてもデパートにしても、単に情報として知るということではなく、探究の度合いが凄いですよね。

寺坂:僕が子どもの頃はデパートのことを調べるにしても、観光名所ではないからガイドブックには載っていないし、ネットもまだないから、道路地図とかを見てそのデパートの規模を想像することしかできなかったんですよね。また、当時宮崎のNTTに行くと、全国の電話帳があって、そこに各地のデパートの外観なんかが載っていて、それを見て盛り上がったりしていましたね(笑)。いまはホームページでフロアガイドとかが簡単に見られますけど、当時はそういうものがないから、逆に凄く想像が膨らんだんですよね。当時は県外のデパートに行く時は前日に入り、シャッターが閉まった夜にデパートの周りを歩いて、館内を想像するのが楽しかったんです。いま思うと、そのくらいアナログの時代の方が良かったなと思います。

黒田潔 / Samantha Thavasa 2013年間広告「Samantha × カワイイ × Art」キャンペーン 黒田潔 / JRA新聞広告 村上龍エッセイ「速いものは、美しい」

Q.地図を眺めたりすることもお好きなんですか?

寺坂:大好きですね。最近は、あえて飲む相手の地元で飲むということをしているんですけど、先日も京王線の調布に住んでいる人と飲み、深夜3時までカラオケをしていたんですね。普通ならそこから始発を待てばいいんですけど、近辺で一番始発が早い駅を調べてみると、それがJR中央線の三鷹だったんです。僕はいつも地図帳を持ち歩いているので、それで道のりを調べてみると、途中に深大寺や航空研究所、中央道の高架下なんかがあって凄く面白いと思い、深夜3時から1時間半かけて夜のハイキングをしたんですが、なんとも言えない時間でしたね。隙あらばこういうことをしているんですけど、AMラジオとかを聴きながら、途中までは地図も見ないでおそらくこっちの方向だろうと予想をして歩いて行くんです。疲れてきた頃にはGPSを見てしまうんですけど、「ドラクエ」的な感じとかもあって凄く面白いんですよね。

Q.最近は何か他に興味を持っているものはありますか?

寺坂:蛭子能収さんと太川陽介さんが出ているテレビ東京の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」が面白いですね。この番組はぜひ映画にするべきだと思います。路線バスを乗り継いで、東京から新潟とかまで行くんですけど、だいたいいつも太川さんがバスの中で乗り換えを調べている傍らで、蛭子さんは寝ているんですよ。バスを降りると、太川さんはどこか観光に行こうと言うんだけど、蛭子さんは「こんな街何もないよ」とかゲスい発言ばっかりしたり、凄くアドリブ感があって完成度も高いんですよ。家で時間がある時とかに見ているんですけど、最高のお酒が飲めるんです。<続く>


インフォメーション

黒田潔さんは現在、小説家・村上龍氏がJRA新聞広告・スポーツ新聞各紙に連載中の「速いものは、美しい」のイラストを担当。また、Samantha Thavasaのキャンペーン「Smantha Thavasa × カワイイ × Art.」の8月のグラフィックも担当し、CMもオンエアー中。

もっと知りたい人は…

  • 黒田潔 

    黒田潔

    イラストレーター

    イラストレーター。資生堂「ザ・コラーゲン」広告、 Van Cleef & Arpels銀座店ディスプレイ等を手掛ける。2005年新宿サザンビートプロジェクトのウォールグラフィックでグッドデザイン賞を受賞。東京都現代美術館MOTアニュアル10」。韓国ナム・ジュン・パイクアートセンター等の展覧会に参加。作品集「森へ」(ピエ・ブックス)、古川日出男氏との共作「舗装道路の消えた世界」(河出書房新社)を出版。

  • 寺坂直毅 

    寺坂直毅

    放送作家

    1980年宮崎生まれ。家から徒歩圏内にデパートが何軒も乱立する環境で幼少期を過ごし、魅力に憑りつかれたために日本全国のデパートを行脚した「胸騒ぎのデパート」(東京書籍)を刊行。紅白歌合戦、黒柳徹子研究などの趣味を持つ。