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黒田潔

イラストレーター

辛酸なめ子

コラムニスト
マンガ家

カンバセーションズへの登場はこれで2回目となるイラストレーターの黒田潔さん。今回黒田さんがインタビュー相手に選んだのは、マンガ家、コラムニストとして様々な媒体で活躍している辛酸なめ子さん。一見あまり接点がなさそうにも思えるこのふたりをつなぐキーワードは、ズバリ「アイドル」!! 「アイドル」にまつわるコラムなども多数執筆している辛酸さんに、意外にもアイドルからの影響を受けてきたという黒田さんが聞きたいこととは果たして?

※このインタビューは、雑誌「QUOTATION」との共同コンテンツです。12月12日発売の『QUOTATION』VOL.13の誌面でもダイジェスト版をご覧になれます。

1. アイドルの変化について感じることはありますか?

辛酸なめ子 

いまはソーシャルメディアなどもあって、ネットで情報がすぐに見られてしまうので、アイドルの神秘性やカリスマ性というのがなくなっちゃったような気はしますね。

Q.僕が辛酸さんの文章を最初に読んだのは、たしか「サイゾー」なんですね。大学を出てイラストレーターになろうとしていた時期、「サイゾー」が好きでよく読んでいて、最初に仕事の売り込みに行った雑誌でもあるんです。当時そこで辛酸さんがアイドルのことをよく書いていて、視点が面白いなと思って読んでいたんです。辛酸さんは、子供の頃に好きだったアイドルとかはいたのですか?

辛酸:中学生の頃は南野陽子とかが好きでした。見た目もキレイですし、気が強そうというか自分を持っていそうな感じがしたんです。あまり歌が上手くないところも良かった。あと、中森明菜新田恵利も好きで、当時は自分の見た目とかは考えずに、アイドルみたいになれたらいいなと妄想しながら聴いていましたね。

Q.南野陽子とかの時代は、本人の意志なんて無視されている感じだったんじゃないかなと思うんです。よく当時のアイドルがベスト盤を出す時に、ファンに人気があった曲に対して「実はあの曲は好きじゃなかった」とコメントしているようなことも多かった気がするし、自分の意志と反してやらされていたことも多かったんだろうなと思ったりします。

辛酸:ピンク・レディーにしても、盲腸の手術の後にコンサートをして傷口が開いたという話がありましたね。苛酷な仕事で給料も安いし、日本の男性にエネルギーを与える聖母というような自覚がないと、なかなか務まらなかったんじゃないかなと思います。

Q.僕も辛酸さんと同じ世代なので、見てきたアイドルもほぼ同じだと思いますが、小学生くらいの頃は、昨晩テレビに出ていたアイドルの話とかが学校で飛び交っているような時代でしたよね。いまのアイドルもたまに見たりするんですけど、アイドルを取り巻くメディアというのも最近は大きく変わってきていますよね。

辛酸:そうですね。いまはみんなツイッターやGoogle+なんかをチェックしていますよね。ネットがない時代のアイドルというのは、ふたつくらいメディアを押さえておけばスキャンダルが出ないという感じだったと思いますが、いまはソーシャルメディアなどもあって、ネットで情報がすぐに見られてしまうので、アイドルの神秘性やカリスマ性というのがなくなっちゃったような気はしますね。

Q.最近のアイドルは、例えば、ももクロとかも踊りがちょっと変だったり、未完成だったりして、大丈夫かなと不安に感じてしまう要素があって、それが一緒に応援したくなるファン心理につながっているのかなと思ったりします。

辛酸:そうですね。ひと昔前の基準からするとあまりアイドルっぽくない感じはしますよね。これまでみたいにアイドルを崇めるというよりは、ヲタの人たちが上に立って、育てたり応援したりするという形が多い気がします。<続く>

インフォメーション

辛酸さんの最新著作『セレブの黙示録』が朝日新聞出版から発売中。黒田さんと作家・古川日出男さんの共著『舗装道路の消えた世界』が河出書房新社より発売中。また、同書籍の発売に合わせた朗読、ライブペイント&トークイベントが12月8日に下北沢B&Bで開催される。

もっと知りたい人は…

  • 黒田潔 

    黒田潔

    イラストレーター

    イラストレーター。資生堂「ザ・コラーゲン」広告、 Van Cleef & Arpels銀座店ディスプレイ等を手掛ける。2005年新宿サザンビートプロジェクトのウォールグラフィックでグッドデザイン賞を受賞。東京都現代美術館MOTアニュアル10」。韓国ナム・ジュン・パイクアートセンター等の展覧会に参加。作品集「森へ」(ピエ・ブックス)、古川日出男氏との共作「舗装道路の消えた世界」(河出書房新社)を出版。

  • 辛酸なめ子 

    辛酸なめ子

    コラムニスト
    マンガ家

    1974年東京都生まれ、埼玉県育ち。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。漫画家、コラムニストとして活動。近刊は『厄除開運人生』(祥伝社)、『サバイバル女道』(サイゾー)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『霊的探訪』(角川書店)など。