インタビューアーにスポットを当てる新感覚インタビューサイト

RSS

Qonversations Twitter

熊野森人 

石井ゆかり 

  1. インタビューの前に
  2. どうやって「答え」を見つけるのですか?
  3. 読者にどんな影響を与えたいですか?
  4. コミュニケーションで得られるものはありますか?2016 Dec 08
  5. なぜ星占いだったのですか?
  6. 自分の肩書きは意識しますか?
  7. インタビューを終えて

熊野森人

クリエイティブディレクター

石井ゆかり

ライター

企業のブランディングや広告製作などを手がけるエレダイ2で代表を務める熊野森人さんが今回インタビューするのは、ご自身のWebサイト「筋トレ」やツイッター、ミリオンセラーとなった書籍「12星座シリーズ」、数々の雑誌やWebメディアでの占いコーナーなどをはじめとした文筆活動で知られるライターの石井ゆかりさん。かねてから石井さんのファンだったという熊野さんが、独自の視点と語り口で多くの熱狂的なファンを抱える石井さんに、星占いのことからコミュニケーションの話まで、さまざまな質問を投げかけました。
※このインタビューは、2016年10月20日に収録されました。

1. どうやって「答え」を見つけるのですか?

石井ゆかり 

質問の中にまず、すべてがあるんじゃないかという思いで読んでいるところがあります。

Q.石井さんの文章を読んでいると、非常にたくさんのセンサーをお持ちの方なんだなということを感じます。色々なものが見えている中で、あえて楽観的なことや明るい未来が表現されているというか、食材の美味しいところだけを料理に出されているような感覚があるのですが、著作には表現されていないそれ以外の部分とどう折り合いをつけているのかということにとても興味があります。

石井::たしかに私の本を読んだ方から、希望が持てたと仰って頂くことが多いのですが、実はあまり明るくしようとか、良いことを書こうと意識しているわけではないんです。例えば、絵で光を表現しようとすると、明るくしたいと思えば思うほど「白」になります。つまり、光を描き込むのではなく、光らせたいところには何も塗らないで残し、そのまわりに影を暗く塗るしかない。私の文章もそれと同じように、白い部分を残すように書いた結果、読者の方に明るいと感じて頂けているのかもしれません。私自身は「良いことを書いている」つもりはないんですが、読者の心の中にはやはり、「明日どんな良いことがあるかな、良いことを見つけたいな」という気持ちがあるから、文章の中からポジティブなイメージを、いわばつかみ出して頂いている、ということなんじゃないかと思います。「良いことを見つけたい」という気持ちというのは、つまり「希望」ですよね。読者の中にあらかじめ「希望」があるからこそ、私の文章の中にもそれが見つかるということなんだろうと思うんです。

石井ゆかりさんのWebサイト「筋トレ」。 「筋トレ」一億PVを記念して行われたQ&A企画。

Q.今日の質問を考えるにあたって、石井さんのサイトを見ていたらQ&Aコーナーがあって、読者からの質問に答えられていましたよね。それを拝読して、石井さんは質問の中から読み取れる情報を整理して、ポジティブな答えを出されているように感じました。バラバラになっている要素を時系列で並び直したり、矛盾点を見つけたりした上で的確な回答をされているのを見て、非常に高度な編集テクニックをお持ちなんだなと。

石井:たしかに、質問の中にまず、すべてがあるんじゃないかという思いで読んでいるところがあります。これは、占いというものが「質問に対して答えていく世界」であることとも関係していて、問いの中に答えがあるはずという前提で、質問を読んでいるんです。たぶん、誰でもそうだと思うんですけれど、質問された方の胸の中には、本当は、すでにちゃんと答えがあるんですよね。質問の中にもそれがきっと表れていて、私はそれを紐解いていけばいいと考えているような気がします。

ミリオンセラーになった石井さんの著書「12星座シリーズ」。 ミリオンセラーになった石井さんの著書「12星座シリーズ」。 ミリオンセラーになった石井さんの著書「12星座シリーズ」。

Q.相手の力を利用してしまう合気道などに近いものがありますね。

石井:そうですね、インターネットという場は、書籍や雑誌とは違って、やはり双方向のところがあるんだと思います。ただ私が思ったことを書けばいいというわけではなくて、どこかで読者の反応がちゃんと、対等に返ってきます。そして、その返されたものに対して、私も返していって、最終的にコンテンツが成立していきます。それは、メールやコメント、レビューのようなものだけでなく、「いいね!」とか、リツイート等も立派なレスポンスです。占いって、昔からあるのは「占い師の先生がアドバイスをくれる」というフォーマットだと思うんですが、私がWebサイトを始めた15年以上前は私もまだ20代で、いまほどインターネットが浸透していなかったこともあり、私の記事を読んでくださる方は、仕事でパソコンを使う、私よりも年齢が上の方がほとんどだったんですね。なので、上から「あなた、こうすればいいわよ」みたいな言い方には絶対なりません(笑)。フラット、という以上に、読者への敬意があるわけです。いまはもう少しフラットな感じになったかもしれませんが、そのためか、読者の方たちはだいたい、私を自分と同世代の書き手だと感じることが多いようで、以前、70歳くらいの方がサイン会に来てくださったのですが、私を見てとても驚かれて、なんだか申し訳ない気持ちになりました(笑)。<続く>

インフォメーション

まるごと一冊石井ゆかりさんを特集した「Figaro」の占いMOOK本が12月9日に発売。書き下ろしの占い特集と、半期ごとに出していた「袋とじ」が収録予定。
熊野さんが、「快適な食時間をデザインして、毎日しあわせを感じられるようにすること。」をテーマにした新会社「ゆっくりおいしいねむたいな」を設立。

もっと知りたい人は…

  • 熊野森人 

    熊野森人

    クリエイティブディレクター

    1978年生まれ。大阪府出身。IAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)特別研究課程修了。株式会社eredie2代表取締役、クリエイティブディレクター。株式会社ゆっくりおいしいねむたいな代表取締役、京都精華大学非常勤講師、京都造形芸術大学非常勤講師、東京芸術学舍講師。企業の商品やサービスの売り方を考えて広告をつくったり、企業そのものをブランディングしたり、行政の企画を練ったり、自社で世の中をちょっとザワザワさせるものをつくることが1つめの仕事。学生に「考える方法」と「行動する方法」を教えることが2つめの仕事。家で食器を洗ったり、トイレやお風呂を掃除したりすることが3つめの仕事です。

  • 石井ゆかり 

    石井ゆかり

    ライター

    1974年生まれ。星占いの記事やエッセイなどを執筆、独特の文体で人気を集める。2010年刊行『12 星座シリーズ』(WAVE 出版)は120万部を超えるベストセラーに。2014年には続編『3年の星占い』を刊行、33万部のヒットとなる(2015年2月現在)。著書は、他に『禅語』『親鸞』『青い鳥の本』シリーズ(パイ・インターナショナル)、『愛する人に。』『愛する力』『「美人」の条件』(幻冬舎コミックス)、『子どもの自分に会う魔法』(白泉社)、「ひかりの暦」(小学館)等多数。

  1. インタビューの前に
  2. どうやって「答え」を見つけるのですか?
  3. 読者にどんな影響を与えたいですか?
  4. コミュニケーションで得られるものはありますか?2016 Dec 08
  5. なぜ星占いだったのですか?
  6. 自分の肩書きは意識しますか?
  7. インタビューを終えて