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喜田夏記

映像作家
アートディレクター

オダギリジョー

俳優

今回インタビュアーとして登場するのは、TVCM、ミュージックビデオ、アニメーションなどの映像ディレクションから、パッケージやテキスタイルなどのデザインまでを手がける喜田夏記さん。そんな彼女がインタビューするのは、「アカルイミライ」「メゾン・ド・ヒミコ」「ゆれる」「東京タワー」をはじめ数々の映画に出演し、日本映画界において唯一無二の存在感を放つ俳優・オダギリジョーさん。音楽活動も行うオダギリさんが、バンド・勝手にしやがれとコラボレートした「チェリー・ザ・ダストマン」のミュージックビデオの監督を手がけて以来、公私に渡って交流を続けている喜田さんが、オダギリさんの知られざる一面に迫ります。

2. なぜ自分で音楽を創るのですか?

オダギリジョー 

自分が作る映画などの場合、その世界観を一番理解しているのはやっぱり僕だから、音楽も自分で考えてしまうところがあるんですね。

Q.オダギリさんは音楽が凄く好きで、ご自身でもCDを出したりしていますよね。初めて会った時もトム・ウェイツを敬愛しているという共通点があることがわかって、それだけで一気に距離が縮まった感覚がありました。有名だけど偏りがあるトム・ウェイツのような人だからこそ、余計親近感が湧いたんです。音楽というのは映画とも密接なものですけど、やっぱりオダギリさんにとって大きな存在なんですか?

オダギリ:かなり大きいと思います。映画にしても音楽の入れ方で一気に印象が変わりますしね。芸術ということで考えても、あれほど直接的に影響を生む表現に対して魅力を感じますね。

『さくらな人たち』監督: 小田切譲  (C)2008『さくらな人たち』フィルムパートナーズ  DVD発売中 発売元:スタイルジャム

Q.ご自身が監督した映画の中でも音楽を作っていましたが、例えば、自分が信頼しているミュージシャンに音楽を任せるということはないんですか?

オダギリ:自分が作るよりもこの人に頼んだ方が絶対良いと感じたらお願いすると思いますが、自分が作る映画などの場合、その世界観を一番理解しているのはやっぱり自分だから、音楽も自分で考えてしまうところがあるんですね。あと、音楽に頼りすぎることも怖いと思っていて、余計な音楽は入れたくないという感覚もあるので、なかなか人に頼みづらいというのもありますね。

勝手にしやがれ+オダギリジョー「チェリー・ザ・ダストマン」 Dir:喜田夏記 勝手にしやがれ+オダギリジョー「チェリー・ザ・ダストマン」 Dir:喜田夏記

Q.私も音楽は大好きだけど、自分が作ることはないので、あくまでも鑑賞者という立場なんですが、映像と音楽は切っても切れないものだし、共通の友人でもある「勝手にしやがれ」の武藤(昭平)さんをはじめ、ミュージシャンの存在というのは凄く敬愛しているんです。

オダギリ:僕は音楽に関しては勉強もせず、自分の感性だけでやってきたところがあるんですね。でも、勝手さん(勝手にしやがれ)なんかとお仕事をさせてもらうと、やっぱり知識の幅が凄く広いと感じるし、武藤さん自身はパンクな人なのに、クラシック音楽とかもちゃんと理解していて、そのなかでああいう曲を作っているから全然深みが違う。そういう裏付けがある人は本当に信頼できますよね。

Q.それでいうと、オダギリさんは役者というひとつのプロフェッショナルを追求しているわけで、その大変さというのは分かっていますよね。

オダギリ:そうですね。ただ、そこにあまり強いプライドを持ちすぎるのは良くないと思ったりもしますけどね。

Q.でも、やっぱりオダギリさんにも簡単に真似できない下積みがあるから、現在のような仕事ができているんだと思うし、そこにプライドはあって然るべきだと思いますけど。

オダギリ:もちろんそういうプライドはありますよ。ただ、たまにとんでもない天才って出てきますよね。そういう人が出てきた時に、一気にひっくり返されてビックリしたりしますよね(笑)。<続く>

インフォメーション

喜田夏記さんによるオリジナル・ストップモーションアニメ「Liv&Bell」 がNHKにて連載放送中。

もっと知りたい人は…

  • 喜田夏記 

    喜田夏記

    映像作家
    アートディレクター

    東京藝術大学美術学部デザイン科大学院修了。在学中、ニューヨーク大学映画学科で映像制作を学ぶ。在学中からMV・TV-CM等で映像を制作。映像Directionの他、Art Direction、Animation、グラフィック、美術デザイン、パッケージデザイン、テキスタイルデザイン等も手がける。エジンバラ国際映画祭、Vila do Conde(ポルトガル映画祭)、Anifest(チェコアニメーション映画祭)SICAF(韓国国際アニメーションフェスティバル)、onedotzero、Resfest 作品招待、文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品受賞。NHKプチプチアニメにてオリジナル・ストップモーションアニメーション『Liv&Bell』連載中。

  • オダギリジョー 

    オダギリジョー

    俳優

    1976年2月16日生まれ。岡山県出身。03年に黒沢清監督作品『アカルイミライ』で映画初主演。その他の主な出演作品に『この世の外へ クラブ進駐軍』『血と骨』(04)、『パッチギ!』『メゾン・ド・ヒミコ』『スクラップ・ヘブン』(05)、『ゆれる』『パビリオン山椒魚』(06)、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』『サッド ヴァケイション』(07)、『空気人形』(09)、『ウォーリアー&ウルフ』『奇跡』(11)、『マイウェイ 12,000キロの真実』(12)、『舟を編む』『リアル~完全なる首長竜の日~』(13)。現在、NHK大河ドラマ『八重の桜』に出演中。待機作には『人類資金』などがある。