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色部義昭

アートディレクター
グラフィックデザイナー

北川フラム

アートプロデューサー
ディレクター

今回、カンバセーションズに初参加してくれるインタビュアーは、日本デザインセンターに所属し、さまざまな企業や文化施設のロゴやサイン計画、ブックデザインなどを手がけるグラフィックデザイナーの色部義昭さん。今回色部さんがインタビューするのは、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」や「瀬戸内国際芸術祭」の総合ディレクターなどで知られるアートフロントギャラリーの北川フラムさん。同じく北川さんが総合ディレクターとなり、2014年に開催される「中房総国際芸術祭 いちはらアート×ミックス」では、デザインディレクションを手がけることになっている色部さんが、北川さんにいま聞いてみたいこととは?

3. 次はどんな芸術祭をつくるのですか?

北川フラム 

今回はアートに加え、「食」というものをベースに据えた芸術祭を作りたい。その中で色んなタイプのアートや生活が表現されていくといいなと。

Q.来年の「いちはらアート×ミックス」はどんな芸術祭にしたいと考えていますか?

北川:市原で暮らす人たちの生活のベースにあるのは、地元で穫れたものをどう料理して食べていくかということなんですね。僕はそこに価値や意味があると感じているので、今回はアートに加え、「食」というものをベースに据えた芸術祭を作りたいと思っています。その中で色んなタイプのアートや生活が表現されていくといいなと。また、市原は過疎化が進んでいて、廃校になった学校もあるのですが、学校というものはもともと必然性があって存在していたものだし、地元の人の記憶のアイデンティティにもなっているものだから、それらを活かした色んなプロジェクトも考えています。それと、市原には小湊鐵道もあるので乗り物にも特色を出したいと思っていて、列車やリクシャ、リサイクル自転車なども使いながら、色んな点を線で結んでいけたらなと。

Q.やはりその地域に行ってみると色んな受け皿があるんですね。プログラムのグラフィックデザインが大変そうです(笑)。

北川:市原には東京から近いという利点もあるし、さまざまな特色や財産があるので、それらを活かしながら地域が元気になるようなやり方を考えたいと思っています。食とか乗り物とか、もはやアートなのか何なのかよくわからないですよね(笑)。でも、そういうもので良いと思っています。もともとアートのために何かをやりたいということではなく、その土地を訪れる人や地元の人たちが楽しめるものをつくることが目的なんです。美術関係者に褒められる美術展を目指しているわけではありません。とにかく子供でも面白いと感じてもらえることをして地域を元気にできればいいし、そのためにアートが役立つ場合もあるだろうし、場合によっては食やスポーツでもいいんです。

色部さんがデザインディレクションを担当した市原湖畔美術館。 色部さんがデザインディレクションを担当した市原湖畔美術館。 色部さんが手がけたポスター。

Q.スポーツですか?

北川:まだわからないですが、もともとこの芸術祭のスタートとなった市原湖畔美術館には湖や芝生の広場があるし、市原全体で見ても、東京・横浜から近いのに非常に自然豊かな場所なんですよね。湖畔美術館もそれを売りにしていて、もちろん美術館だからアートはあるのですが、「晴れたら市原、行こう」というキャッチコピーを使っているように、ここでやろうとしていることはピクニックのようなものなんです。例えば、朝起きて天気が良ければ、ピクニックやサイクリングをしに市原に行く。そうしたら美術館でも面白そうなワークショップがやっているぞと。もともと体を動かすということからスタートしているプロジェクトでもあるので、そこにはスポーツも関係していけると思っています。<続く>

インフォメーション

北川さんが総合ディレクターを、色部さんがデザインディレクションを担当する「中房総国際芸術祭」は、2014年3月21日〜5月11日まで開催予定。同じくふたりが関わる市原湖畔美術館は現在開館中。 北川さんが総合ディレクターを務める「瀬戸内国際芸術祭2013」の秋会期は10月5日〜11月4日まで。

もっと知りたい人は…

  • 色部義昭 

    色部義昭

    アートディレクター
    グラフィックデザイナー

    1974年生まれ。千葉県出身。東京芸術大学大学院修士課程修了。日本デザインセンター色部デザイン研究室主宰。東京藝術大学非常勤講師。リキテックスアートプライズのグラフィックやTAKEO PAPER SHOW 2011 「本」の展覧会アートディレクション、市原湖畔美術館のVIとサイン計画など、グラフィックをベースに美術館や展覧会等のアートに関連するデザインから企業のCIや公共施設のVI、商品のパッケージまで幅広くデザインを手がけている。

  • 北川フラム 

    北川フラム

    アートプロデューサー
    ディレクター

    1946年新潟県高田市(現上越市)生まれ。東京芸術大学卒業。主なプロデュースとして、「アントニオ・ガウディ展」(1978-1979)、「子どものための版画展」(1980-1982)、「アパルトヘイト否!国際美術展」(1988-1990)等。地域づくりの実践として、2000年にスタートした「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」、「水都大阪」(2009)、「にいがた水と土の芸術祭2009」「瀬戸内国際芸術祭2010、2013」等。 長年の文化活動により、2003年フランス共和国政府より芸術文化勲章シュヴァリエを受勲。「越後妻有アートトリエンナーレ」、「瀬戸内国際芸術祭」の総合ディレクター。