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長谷川踏太

クリエイティブディレクター

田中康夫

小説家

カンバセーションズには2回目の登場となるクリエイティブディレクターの長谷川踏太さん。前回の棋士・渡辺明さんに続き、今回長谷川さんがインタビューするのは、衆議院議員、参議院議員、長野県知事を歴任した作家の田中康夫さん。社会現象となった1981年のデビュー小説『なんとなく、クリスタル』(「もとクリ」)を皮切りに、数多くの著作を発表し、2014年には『33年後のなんとなく、クリスタル』(「いまクリ」)を刊行。各方面から注目を集めた田中さんに、長谷川さんが聞きたいこととは?

インタビューの前に

長谷川踏太 

いま、長谷川踏太さんが聞きたいこと

「僕は、高校卒業後すぐにイギリスの美術大学に留学をして、それ以来ロンドンで生活するようになったのですが、その頃に田中さんが『東京ペログリ日記』を連載していた『噂の眞相』が親から送られてきたんですね。それを読んだ時に、『なぜこの人はここまで日常のことを書いてしまうんだろう』と、とても面白く感じました。それがいまではSNSで誰もが自分のプライベートをさらしている。当時は、マッキントッシュが普及し始め、コンピューターでものづくりができるようになった頃で、僕はインタラクションデザインを勉強していたのですが、その頃に読んだ『なんとなく、クリスタル』の脚注だらけのフォーマットがハイパーテキストみたいだなと思ったりしました。
僕は、『なんとなく、クリスタル』を文庫本で読むまでは、ファッションブランドなどの記号を消費して生きるバブル絶頂期の人たちのものというイメージがあり、しばらく避けていたところがありました。バンドブームやヒップホップカルチャーに触れてきた僕らとは違う世代の話という感覚が強かったんですね。でも、実際に読んでみると、なるほどと思える部分がとても多かったし、一見クレイジーでラディカルにも思えるんだけど、実は凄く真っ当なことをしているというのが、田中さんだったり、田中さんの作品に出てくる登場人物たちの素敵なところだなと。田中さんは、僕がそれまで思っていた反体制的な人たちとは違うやり方で世の中に対抗しているようなところがあって、『なんとなく、クリスタル』などにしても、実は”カウンターカルチャー”に対するカウンターだったのかなと思ったりしました。
田中さんのその他の著作はここ5年くらいの間で一気に読んできたのですが、それ以来色んな人たちに薦めています(笑)。そんなタイミングで、今回『33年後のなんとなく、クリスタル』が出版され、いま改めて田中さんのような人が求められる時代になっているような気がして、そんな田中さんに人間のことを色々お聞きしたいと思っています」

インフォメーション

『33年後のなんとなく、クリスタル』刊行記念&『ソトコト』連載『憂国呆談』25周年記念公開対談 浅田彰×田中康夫「『もとクリ』『いまクリ』から現在の日本、そして未来まで!」が、4月25日に紀伊國屋サザンシアターで開催。また、100枚のAORのアルバムを朝・昼・夕方・夜とシチュエーション別に、100の物語を展開し、参考アルバム・リスト786枚も網羅した1984年刊行の幻の単行本『たまらなく、アーベイン』が、5月下旬に河出書房新社から復刊予定。
田中さんの出演番組文字起こし「いまクリ」書評等一覧オフィシャルサイトで公開中。

もっと知りたい人は…

  • 長谷川踏太 

    長谷川踏太

    クリエイティブディレクター

    1972年東京生まれ。1997年ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)修士課程修了。その後、ソニー株式会社デザインセンター、ソニーCSLインタラクションラボ勤務などを経て、2000年ロンドンに本拠を置くクリエイティブ集団tomatoに所属。インタラクティブ広告から創作落語まで、そのアウトプットは多岐にわたる。2011年よりワイデン+ケネディ トウキョウのエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターに就任。

  • 田中康夫 

    田中康夫

    小説家

    新党日本代表、前参議院議員、前衆議院議員、作家、前長野県知事。1956年東京都生まれ。一橋大学法学部卒業。大学在学中に書いた『なんとなく、クリスタル』(河出文庫)で昭和55年度(1980年)の文藝賞を受賞。2000年長野県知事に就任。2005年、「新党日本」を立ち上げ代表となる。2007年比例区にて参議院議員当選。2009年兵庫8区(尼崎市)より衆議院議員に当選。『神戸震災日記』(新潮文庫)、『東京ペログリ日記大全集①~⑤』『ナガノ革命638日』(以上扶桑社)、『日本を-ミニマ・ヤポニア』(講談社)、『田中康夫が訊く食の極み』(光文社)、『ニッポン解散 続・憂国呆談』(淺田彰氏との共著)、『田中康夫主義』(以上ダイヤモンド社)など著書多数。tanaka@nippon-dream.com