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行友 光

ハンドメイドルアー製作

今回インタビュアーになってくれるのは、カンバセーションズのアートディレクションとWebデザインを手がけてくれたcookedの3人。”新鮮な役立たず”をテーマに、Web、映像、書籍などさまざまな分野でユニークな活動をしている幸前チョロくん、萩原俊矢くん、横田泰斗くんの3人が話し合いの末に”話を聞きたい人”として挙げてくれたのは、岡山を拠点にハンドメイドルアーを製作している六度九分行友 光さん。cookedとは活動内容も拠点も大きく異なる行友さんに、同世代の作り手として彼らが聞きたいこととは? カンバセーションズが10月半ばに敢行した岡山出張取材の発端となったインタビューをお届けします。

岡山出張取材でのインタビュー記事などをまとめた特設サイト「QONVERSATIONS TRIP OKAYAMA」がオープン。インタビューに加えて、公開取材イベントのアーカイブ映像や、岡山のさまざまなおすすめなどコンテンツ満載です。ぜひこちらからご覧ください!

5. 釣りの未来は明るいですか?

行友 光 

正直あまり楽観はできない状況だと思っています。大きな原因は釣り場の荒廃です。

Q.行友さんは釣りの将来についてはどう見ているのですか?

行友:正直あまり楽観はできない状況だと思っています。大きな原因は釣り場の荒廃です。単純に釣り人のマナーが悪いということもあるんですけど、それに加えて、釣り人の数に対して、魚が圧倒的に少なくなってきているんですね。いまも上手い人は大きいものから小さいものまでたくさん釣れるんですが、逆に初心者が行ってもまったく釣れないという状況になりつつあります。初心者の人が何も釣れなかったら、楽しさはわからないですよね。釣りにハマっている人の多くは、そういう部分が見えなくなっているというのも難しいところだと思っています。

Q.先ほども話に出た釣りの楽しみ方という部分についてはどうですか?

行友:釣り人は大きく分けると、釣ることに夢中になるタイプと、趣や道具を愛でることを大切にするタイプに分けられると思うんですね。実際はみんな両方の要素を持っていて、要はそのバランスの違いなんだと思います。80年代くらいまでは、両者のパワーバランスは拮抗していたと思うんですが、90年代以降は釣ることを重視する人の割合がどんどん増えてきた。それまでは、芥川賞作家の開高健さんなんかが、趣の部分の魅力を絶えず発信し続けていたことで歯止めがかかっていたところがあったと思うんですね。でも、テレビが台頭してきて、釣り番組などが増えてくると、やっぱり釣れている画が欲しくなるわけですから、釣ることが上手い人たちに脚光が当てられますよね。普段作家をしていて書斎にいる人よりも、毎日釣りをしている人の方が上手くなるのは当然で、そっちの方にばかりメディアが向かっていった。それは釣り道具を売るという意味でも必要なことだったんだと思います。ただ、そういう状況を危惧したり、残念に思う釣り人はいまも少なからずいて、僕もその中の一人なんです。

Q.行友さんには、余剰の部分や趣も大事にするという明確な方向性がありますよね。

行友:そうですね。でも、それを伝えるのはなかなか難しかったりするんですよね。それで、みなさんに東京で見て頂いたように「個展」という方法を取ってみたんです。こういう状況だからこそ、自分の中で釣りということについて考える必要があったし、同時にそれを出力する場が欲しかったんですね。ブログなどで自分の考えを書いたりする方法でもよかったのかもしれないけど、自分にプレッシャーをかけることで次のステップに進みたかった。それで、東京で個展をするということを決めたんです。これからも良いアウトプットの仕方を考えながら、釣りの魅力を少しでも伝えていけたらいいなと思っています。<インタビュー終わり>

もっと知りたい人は…

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    “新鮮な役たたず”をテーマに、ウェブ・映像・書籍などの制作と配布をする幸前チョロ、萩原俊矢、横田泰斗の3人組。世の中に既にあるテキストや画像、アルゴリズムなど、どんなものでも素材として、メンバーの手仕事によって調理(cook)する編集とデザインの間のような活動をしている。「カンバセーションズ」のアートディレクション&Webデザイン担当。

  • 行友 光 

    行友 光

    ハンドメイドルアー製作

    2004年から六度九分という屋号でルアー作りをはじめる。2012年2月に表参道のギャラリー同潤会で個展を開く。