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阿部淳也

クリエイティブ・ディレクター
1PAC.INC.

若林 純

サントリーホールディングス株式会社

今回のインタビュアーは、デジタル、インタラクティブ領域を中心としたデザイン、アプリケーション/システム開発などを手がける「ワンパク」の代表兼クリエイティブ・ディレクターの阿部淳也さん。これまでにさまざまな企業の案件を手がけてきた阿部さんがインタビュー相手として挙げてくれたのは、サントリーホールディングス株式会社広報部デジタルコミュニケーション開発部で働く若林 純さん。現在、同社の某プロジェクトを共に進行し、言わばクライアントとも言える若林さんに、同世代である阿部さんが聞きたいこととは?

3. どんな社風の会社なのですか?

若林 純 

基本的に新しいもの好きなのかもしれません。デジタルが重要そうだと感じれば、自ら手を上げて新しいことにチャレンジしていくところがあります。

Q.サントリーさんは、大企業の中でもデジタルに能動的というイメージがありますが、何かきっかけはあったのですか?

若林:各部署で、デジタルを担当するグループが立ち上がっていったのが大きかったのかなと思います。これはサントリーの社風でもあるのですが、基本的に新しいもの好きなのかもしれません。ですので、デジタルが重要そうだと感じれば、自ら手を上げて新しいことにチャレンジしていくところがあります。例えば、「インターネット◯◯室」といった感じのグループが宣伝部や広報部の中にあり、そこがデジタルコミュニケーションにおける予算をすべて持ってガバナンスするという考え方の企業も多いと思うのですが、サントリーの場合はいくつかの部署の中にWebを専門で担当する部門が作られていったという経緯があります。当社では、ひとつの部署が全ての予算や人員を持つよりも、いくつもの部署それぞれが予算を持ち、人を育てていった方が良いと考えていますし、その方がそれぞれの部署で必要なノウハウを蓄積していくこともできるんです。また、横縦ともに風通しが良く、部署間での連携がしやすいというのは当社の強みだと思います。

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Q.若林さんの部署の役割は、それらの部門を包括的に取りまとめることにあるんですよね?

若林:すべての屋根になるということではなく、ハブとして機能するイメージです。例えば、あるブランドが新しくFacebookページを作ろうとしても、最初はノウハウもガイドラインもありません。それを各ブランドが毎回最初から考えるのは大変なので、まずは私の部署で引き取ってルール作りをしたり、すでに違うブランドがFacebookページを立ち上げている事例があれば、そのノウハウを紹介するということもしています。いまあるFacebookページの立ち上げのほとんどに何らかの形で携わっていますので、各部署からしても我々に相談をした方が楽なんです。私の部署には、ソーシャルメディアに強い担当者、スマホに強い担当者などがそれぞれいますので、その都度適任者が助っ人として入るような感じです。また、担当者が別の部署に異動することもあるのですが、そうするとまた外に自分たちの仲間が増えるので、だんだんやりやすくなっていくんです。

Q.暖簾分けみたいな感じですね(笑)。色んな企業の話を聞いていると、部署ごとに考え方が違ってうまくいかないケースや、そもそもどの部署がそれを担当するのかということで揉めていることもあったりするんです。若林さんのお話を聞いていると、自然な流れで広がったとはいえ、凄く良いやり方だなと。ノウハウ化したら本も出せそうです(笑)。

若林:他社様は分かりませんが、当社は部署を越えた連携は比較的しやすいのかなと思います。当社は商品ブランドごとにブランドマネージャーがいて、最終的にはそのブランド担当者がどうしたいと思っているかが大事なんです。逆に言うと、ブランド担当者がやりたいと思わなければ動かないし、例えば、Webサイトを作るべき、と強制する力は誰も持っていません。また、ブランド担当者がイエスといったものは、基本的にそのマネージャーも支援していくような文化があるように感じています。そういう意味では、究極のボトムアップなのかもしれませんね。<続く>

インフォメーション

阿部淳也さんのコラム「HOTに行こうぜ!ワンパクの考えるオウンドメディアの未来連載中」が現在「アドタイ」で連載中。

もっと知りたい人は…

  • 阿部淳也 

    阿部淳也

    クリエイティブ・ディレクター
    1PAC.INC.

    1974年宮城県生まれ。工業高校卒業後、自動車メーカでのユーザインターフェースエンジニアを経て、IT部門でデザイナー、テクニカルディレクターを経験。2004年より都内の広告代理店系プロダクションにて多くのWebサイト立ち上げや映像制作にクリエイティブディレクターとして携わった後、2008年に「ワンパク」を設立。デジタル・インタラクティブ領域を中心としたコミュニケーションデザインを強みとし、戦略・企画立案からモノづくりまでワンパッケージでおこない、様々な企業をサポートしている。また、独創性あふれるアイデアと技術力を活かしてリリースされる数々のオリジナルプロジェクトも注目されている。

  • 若林 純 

    若林 純

    サントリーホールディングス株式会社

    2000年にサントリー株式会社に入社。情報システム部にてインターネットのブロードバンド化や人事システム開発などを担当。2005年より現職。現在はサントリーホールディングス株式会社 広報部デジタルコミュニケーション開発部にて全社のWeb統括部署として、会員サイト「サントリータウン」やスマートフォンサイトの運営、全社のデジタル施策支援を行う。(社)日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会「商品ブランド・プロモーション研究WG」リーダー。